AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

私のフェアリーマッスルが許さんぞ

仮面ライダーセイバー

第4話「本を開いた、それゆえに。」

感想レビュー

 

ハンザキメギドをねじり倒したにも関わらずそらを始め人々が戻ってこない。大切な自分の子が未だ脅かされているかもしれない状況に苛立つ亮に飛羽真は「必ずそらを助ける」と約束しノーザンベースを飛び出していく。飛羽真の「約束」を軽々しく口に出されるものと感じ信用できない亮だが、そんな彼に賢人は「15年前の失った記憶」「守れなかった約束」という言葉を持ち出し、飛羽真にとって「約束」が軽いものではないことを語ると、自らの持っていたワンダーライドブックを託し、飛羽真を信じ力になってやって欲しいと懇願する...
これまで口癖のように発せられてた飛羽真の「約束」が、人を繋ぐもの、自分を鼓舞するものといった感じで飛羽真にとって重要なものであるように描かれていたのは感じていたけど、それに値するだけのきっかけがあったのは確かなようね 賢人が語った言葉から読み取るに、15年前に守ろうとしていた大切な約束があったが、件のカリバーとメギドの襲撃で守れず、その時の記憶は部分的に失くしたが飛羽真の意識の中にトラウマとして残ってて潜在的に「約束」を大事にしている...とかだろうか とすれば、記憶を失くしてることと併せて考えると、守れなかった約束とは飛羽真の前から消えたあの少女との約束か その約束が引いては物語に大きく関わる気もするが...はたして

 

一方相手の言動を基に相手の正体が「サンショウウオ」と気付いた飛羽真は、ハンザキメギドが驚異的な再生能力で生きていること、そしてオオサンショウウオ(ハンザキ)にまつわる物語のストーリーから、人を集めまとめて餌にし、強くなろうとしていることに気付く。本屋・小説家という設定から膨らませて、知識が豊富で本を基に物語から生まれる敵の動向も探れる、という飛羽真のキャラ付けは、英雄にまつわる本で英雄についての解説をしてたタケル殿から更に発展した描写という感じで、今後のストーリー上での活用も楽しみになるところ

飛羽真が倫太郎と共に捕まった人々を探しに行こうとしたその時、追ってきた亮が現れる。亮からの問いに「そらに本の面白さを教えると約束した」ことを伝えると共に、人々を助けられる力があるならばそらを救って約束を守り、他の人々も救いたいと決意を示す飛羽真。そんな姿に飛羽真の覚悟を見た亮は飛羽真のことを多少見直したか、人々を救うため彼らに動向することを決める。

正直なとこを言うと、亮さんが飛羽真のことを見直すという展開を今話の中でやるにしても、それは飛羽真が体を張って戦うなどして約束を果たそうとする姿を見たその時に、ってのが説得力もあって熱かったと思うので、賢人の説得や飛羽真の言葉を受けてっていうのはちょっと物足りなかったかなぁと感じたり 年長者故に冷静になる時はなれるってことなのかもだけど、そら君のことであれだけ苛立ってた直後だったわけだしね(約束に拘る理由について「自分でも分からない」と飛羽真自身も語ってて、直前まで飛羽真の「約束」について訝しんでた亮さんが信用するにはちょっと唐突にも思えたし) もう少し丁寧に描写を積んでからやって欲しかった展開だったなぁと

 

しかし、そんな3人の下に、カリバーが封印から解き放った混合種メギド「デザスト」が姿を現す。デザストの声は声優の内山昂輝さん 爽やかながらも悪意や静かな狂気を感じる冷たさも秘めた声色、という絶妙な演技がデザストのキャラを一気に深めておりなかなかの好キャスティングでした

かつて何人もの剣士を屠ってきたというデザストの相手を亮は自ら引き受ける。飛羽真からジャッ君のワンダーライドブックを受け取り、自らは飛羽真に賢人から託された「ニードルヘッジホッグワンダーライドブック」を渡すと、飛羽真と倫太郎を送り出し、バスターとなってデザストに立ち向かう。

 

一方、捕まっていたそらや他の人々の下に、持っていたブランクのライドブックを使って芽衣がやって来る。皆の居場所を掴んだ芽衣は、持ち込んだ打ち上げ花火で見事飛羽真達に居場所を伝え、彼らを誘導することに成功

前回自分のせいでそらがいなくなってたことを気にしてた芽衣がここでしっかり良い活躍して名誉挽回してみせたのは良い展開ね ヒロインとしてただの賑やかしでない活躍をしてるのは嬉しいので今後もちょくちょく力になる展開があって欲しい

 

捕まった人々を見つけた飛羽真達は彼らを無事救出、やって来たハンザキメギドを相手にセイバー・ブレイズとなって戦闘を開始する。

同じ頃デザストと戦闘を繰り広げていたバスターは壮絶な一騎討ちの末相討ちとなるも、デザストの持つワンダーライドブックを取り返すことに成功、デザストも「これからもっと面白くなる」と不敵に笑うと姿を消した。

前回は必殺技発動がメインだったバスターのアクションが遂に見られ、無骨なボディで豪快に動く姿が非常にカッコ良し 重量級の激土を蹴り上げ持ち上げたりデザストの剣撃を腕で受け止めたりと巧みな動きも好き 楽しみにしていた亮さんの兄気分的なキャラもここで少しだけ見られて、前回今回と怒ってる場面の方が目立った分今後飛羽真達の前でそういう姿を多く見せてって欲しいわね

 

所変わって、ハンザキメギドの再生能力に苦しめられていたセイバーとブレイズだったが、セイバーは3冊のワンダーライドブックでの変身を決行、仮面ライダーセイバー「ドラゴンヘッジホッグピーター」に変身しその変幻自在な能力でハンザキメギドを追い詰める。

3冊変身のドラゴンヘッジホッグピーターはなかなかにゴテゴテしてるながらも色味のバランスも良くて良いデザイン オーズ方式からもう一段階パワーアップした感じのパーツ3分割フォームチェンジ・強化はデザイン的にも能力の魅せ的にも面白そうなので今後も是非是非活かしまくっていただきたい

そしてトドメの必殺技は、まさかの超絶ムキムキの妖精さんによるラリアット

予測できるかこんなん!妖精さん役のリアルにムッキムキな美女の才木玲佳さん、放送前から何の役で出るのか気になってたけどこれはマジで予想外すぎた...w 濃すぎる存在感だった

悪意に満ちた本を興味から開いたことで怖い目に遭い本を嫌いかけてたそらも、本の物語が生み出す予測不能な世界に目を輝かせ、飛羽真はそらを救い、本の楽しさを伝える、2つの約束を見事果たしてみせたのだった
...というけどこの楽しさ面白さは飛羽真が言う本の楽しさ面白いとは若干ベクトルが違う気がせんでもないぞ() 良いのかこれで 良いか(諦め)

※追記

...とは言ったのだけど、Twitterの方見てたら「本は語り部の発想・アイデア次第で様々に面白くなる」的な表現であると言っておられる方がいて凄く納得しました 本の力を悪用し人々を恐れさせるメギドとの対比にもなるし、なるほどね 

 

ハンザキメギドを撃破し、そら達を無事現実世界へ送り返した飛羽真が3冊変身の反動でよろめくのを倫太郎に支えてもらっていると、そこへ裏切りの闇の剣士、カリバーが出現。立ち向かってくるセイバーとブレイズを蹴散らしトドメを刺そうとするも、突然現れた黄色いライダーに阻まれ、別世界へ追い返された。

そしてその様を見ていたタッセルは「飛羽真を中心に運命の歯車が今動き出す」と意味深な言葉を発するのだった...

というところで本編終了

飛羽真が「約束」へ拘る理由の一端が示され、亮さんがそれを受け飛羽真をちょっと認めてくれる、という展開で、前述したように亮さんの態度の軟化は少し唐突感を覚えちと不満だったけど、年長者の兄貴分的な雰囲気を出し始めてくれたのは嬉しいところ この先たくさん一緒に戦ってくれるといいなぁ

そして動き出したカリバー 、復活したデザストと敵の動きも本格化 ビジュアルや雰囲気などデザストの不気味な存在感は良い感じで、今後どう物語をかき乱してくるか期待が大きい ちょっと不満言うなれば、今回だけだとデザストの強さがもう一つ伝わらなかった感があったのは惜しい(剣士を何人も屠ってる、バスターと互角、などの強調はあったんだけどね) 今後セイバー達とも戦うのか、バスターとライバル的なキャラとなるのか

 

というところで今回はこの辺で ではまた 次回もよろしくお願いします