仮面ライダーセイバー
第9章「重なり合う、剣士の音色。」
感想レビュー
- 団結
今回からOPにはライダーに変身する飛羽真達6人のキャラがノーザンベースに並び立つカットが入ったり、EDにバスター剣斬スラッシュと非ソードライバーのライダーのカットやレギュラーメンバー達の揃い踏みし絡む新撮カットが入ったりと、これまで以上に賑やかしく勢揃い感の増してきた映像になっていました。元より多人数ライダーを扱う作劇でありつつも序盤から彼らの絆を深め共に戦う様を描いていく作劇が特徴的なセイバーという作品だけれど、仮面ライダー達の団結にある種のスポットを当てるような作劇になっていた前回・今回のストーリーを明確な一つの区切りとしてそれをより分かりやすく示してきた感じがありますね。
各人が信念や考えをぶつけ合わせ長いスパンで団結していく作劇や中盤から現れた追加戦士と対峙・交流のイベントを経て相棒的な関係になっていく作劇はあったけど、序盤から多くのライダーが強い絆で結ばれ力を合わせ戦っていく作劇はまた違った安心感がありこれはセイバーの強い特色だなと思います。正直足早な印象も受けないことはないのですが、その分早期からライダー同士の繋がりという土台をしっかり用意できたことは大きいと思うので今後も彼らの絆というところは徹底して深めて行ってほしいですね
- 坂本アクションフルパワー
今回は画面上を豪快に動き回るキレのあるアクションに定評のある坂本浩一監督のセイバー初登板回となりました。向かってくる怪人を生身で迎撃しながらの変身やキレのあるアクションという坂本監督特有の演出技法が今回も存分に火を噴き、剣を華麗に振るい戦うセイバーライダーのアクションとは相性抜群で非常に見応えがありました。カリバーの相手の攻撃を取り込んでカウンターで斬り込むスタイルをはじめとした各ライダーの動きや戦法の魅せ、クリムゾンドラゴンの能力使用時のエフェクトの効果的な使い方など、戦闘がしっかり記憶に残る感じの見せ方も良かったところで、この辺は剣を使った戦闘や能力の細かい使用などを活かした演出が上手かったリュウソウジャー登板時とも通ずるところがあってやっぱり坂本監督はこういう細かなアイテムや能力の使用を絡めたヒーローの特徴を印象深く活かす演出においては秀でてるなぁ
しかし居合いギミックはカリバーの方がよく使ってるなぁ セイバーくん達ももっと使わないといかんぞ(
- 何度目だ、関智一劇場開演
今回のメギド、アヒルメギドの声を演じられたのは最早近年の特撮シリーズではお馴染みの関智一さん。複数の人物に怒涛の演じ分けもさることながら、案の定というかなんというかやっぱりアドリブっぽい台詞回しが随所に見られてとてもコミカルで楽しかったw 次回もアヒルメギド出るっぽいしまだ続くぞ関智一劇場!!
- 大秦寺覚醒!大秦寺覚醒ッ!!
カリバーの猛攻で危機に陥ったセイバー達の前に駆けつけたのは...大秦寺さん!そして前々から仄めかされていたけど遂にスタークとエボルフェーズ4と恐竜折神を融合させたみたいな仮面ライダースラッシュとして本格的に戦闘に参入して参りました。動きの静と動のメリハリがカッコいい変身モーションや前半の戦闘アクションもカッコ良かったながら、やっぱり印象的なのは後半のヘンゼルブレーメンのバトル 普段物静かな人がスイッチ入って世紀末のヒャッハーよろしくテンション爆上がりする姿はベタだけどやっぱり面白いな...w 大秦寺さんに関しては超の付くほどの人見知り的なキャラが濃く描かれてただけに余計インパクトあったわ
後半のヒャッハーと化したスラッシュの戦闘も、縦横無尽に駆け回りながら銃撃で戦うスタイルが坂本監督のダイナミックなアクション演出と相性抜群で、これまでのライダーの中でも特段強烈なデビューになりましたね 良い活躍貰ったなぁ大秦寺さんw
- 誰やお前
セイバー達に圧倒され撤退したカリバーの前にソフィアが現れ、本当に彼がカリバー本人なのかと問いかけるも、カリバーは問いに答えず姿を消す...と前々より視聴者からも怪しまれてたカリバーの中身に迫る展開に
ブレイブドラゴンと共鳴し合う様などから先代炎の剣士がその正体ではというのが現在の大方の予想だけど、今回カリバーとの鍔迫り合いでセイバーがカリバーと対峙する先代炎の剣士のビジョンを見たりとそれも怪しい感じの描写もあり...
その描写を信用するならばやはり最初に裏切ったカリバーは隼人というのは合ってる気がするけど、その目的はなんだったんぞやとか、次回予告の描写的に現在の変身者は違うみたいだけどじゃあ隼人はどこへ行ったんだとか新たな謎はあるし、新たな変身者が先代炎の剣士とするならば「何故裏切った!」などとカリバーに言ってた彼がどうやって成り代わり何故宿敵であるメギドと手を組んで動いてるのかとか、やっぱり謎は尽きず この辺り第1話の飛羽真の幼い頃の夢のビジョンでの先代炎の剣士との描写とも繋がってきそうだが 気になる
そしてもう一つの考察として胡散臭いウォズことタッセルが現在のカリバーの正体では...というのがあるけど、あくまで観測者(読者・視聴者というか)の立場が貫かれて、第4の壁を超えこっちに語りかけてきている特異なポジションにあり、我々と同じくカリバーの正体が気になっている彼がカリバーというのはなさそうかな、というのは個人的にはなさそうと思ったり タッセルに関しては後々もっと大きな役割をしてきそうだし...
※追記
記事を上げた後で思いつきTwitterに書いたことなのですが、カリバーってもしかしたら邪剣そのものが意思を持つ存在となっていて、使う人間を乗っ取る的な、所謂ガイソーグとかみたいなパターンなんじゃないかなぁとか思ったわけで
そうすると
カリバーに変身していた隼人の意思と身体を剣が乗っ取り、15年前の事件を起こす
↓
駆けつけた先代炎の剣士と対峙。先代炎の剣士は隼人が裏切ったと思い戦う(これが今回の過去のビジョンと繋がる?)
↓
世界の崩壊が起き始めるも先代炎の剣士が体を張って阻止、しかしそれを受け先代炎の剣士は弱り、剣は先代炎の剣士の体へと乗り換える(より強い力を求めた的な)
↓
先代炎の剣士を依代にしたカリバー、メギドと共に活動(TV本編)
みたいな感じで変身者にまつわる一連の描写を踏まえつつ辻褄の合った話になるんじゃないかなと思ったわけで。カリバーとは剣を本体とした、強い力をひたすらに求める存在を指す...とか思ったり
一方、もしこれらを正解と仮定したならば、じゃあ乗り捨てられた隼人はどうなった...?とかまた色々気になるところも出てきますが...まぁこの辺は今後の展開を楽しみにするとしましょう
ちなみに調べてみたところ自分よりも早くに同じような考えに至った方も多かったようで 実際にガイソーグを例に挙げてる人もいらしたし 高橋P繋がりだしあり得る話ではあるよなぁ...気になる
以上セイバー第9話、坂本監督の大迫力のアクション演出に彩られたスラッシュの鮮烈デビューが色濃く印象に残り、その中でカリバーの正体という謎の一つに遂に迫り始めた回になりました。飛羽真の一声でライダー達の結束もより高まった感があり、ストーリー展開的にもキャラクター達の物語的にもようやく大きな盛り上がりがありそうで楽しみになってきましたね。1クールの節目を越えようというタイミングなので期待したいところです
というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます
次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!
ではまた