第5幕「サーカス-出発-」
振り返り感想レビュー
ぼくを助けてくれた人がいたんだ。
その人はどんな時でも負けなかった。
どんな危険な時だって笑ってたんだ。
だから...その人みたいになるには...
ぼくは笑わなくちゃ。
「からくりサーカス」第4巻 『幕間 勝 小学校へ行く』より
息つく間もない怒涛の前回までの話から一転し勝としろがねの日常が描かれる今回の話。
理不尽な苦難を前にしてもにこりと笑顔で対するようになった勝、砕けた表情や天然な言動が多くなり人間的な雰囲気が増しつつも心の奥では才賀邸で笑顔を見せられなかったことへの後悔が根付いているしろがね 、と加藤鳴海という男が2人に残した光と寂寥感が描かれ、そこからしろがねの為を思う勝の勧めで2人で仲町サーカスへ、と原作の本筋における大事なポイントはしっかり押さえられ、大まかな流れもきちんと追っているので及第点...というところなのですが、
勝のいじめっ子グループのリーダー格・梶山くんと勝の話
原作漫画においてそれなりのボリュームを持って描かれたリーゼの初登場エピソード「猛獣使いの少女」
など様々な話がごっそりとカットになったのは残念なところで。
梶山くんの話は今まで通り舐めてかかっていた勝の変化を目にして少しずつ友人として心を通わせていく彼の姿や、そんな梶山くん(をはじめとした学友達)との友情を守ろうとする勝の切ない決意が胸にくるビターな終わり方が涙腺に響く(実際この記事書くにあたって読み返してちょっと泣いたのは内緒だ)勝のキャラを深める上でも大事な味わいあるパートだし、「猛獣使いの少女」もリーゼのアイデンティティを掘り下げ彼女を本作を彩るキャラクターの1人としてしっかり印象付ける魅力に溢れたエピソードであるので、どっちもカットされたのは寂しいのよ...あとやっぱり善治おじさんが完全退場しちゃったのは超もったいねぇなぁ...CV大塚明夫で勝にビビり散らしたり「ゼリーはな、小さいのがコロコロしていいんだぞ。」って言うコミカルなおじさん見たかったよ
そんな中でも「あんたには負けたわ」でお馴染み(?)の小塚さんがカットされなかったのは何故(
あと当時のツイートでも触れてるけど本エピソード冒頭での阿紫花さんとの別れの下りがなくなったのも惜しいなぁ 死線を超えて勝(やしろがね)との間に生まれた奇妙な友情・信頼が感じられるのが好きなのあそこ
でも記事冒頭に書いた台詞のシーンでの勝の屈託ない力強い笑顔が勝の変化を印象深く描く上で凄く気持ちが良かったりと、アニメの方にも構成や演出に変化を付けたことでより劇的になったとこもあったのでここは良かったですね
そして物語ラストで登場した、義手を付けベッドに寝かされた鳴海兄ちゃんの姿...
舞台の更なる幕が開く。
というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます
次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!
ではまた