AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

みんなで笑おう

Princess Principal/プリンセス・プリンシパル

case16「Loudly laundry」(第7話)

感想レビュー

 

 

  • こだわりのカバー

毒ガスジャックなる男の捕獲という任務のために、男が洗濯に出す衣服から素性を掴むべく洗濯工場へ潜り込んだ白鳩の5人。各人の自己紹介(ここでそれぞれが微妙に自分の名前をもじった偽名使ってるのが細かくて好き)が進んでアンジェの番になり...

「ジ  ロ  ジ  ロ  見  て  ん  じ  ゃ  ね  ぇ  ー  よ  !  !」

「「「「!!!!????」」」」

先日、母親が病気で倒れたため、心を入れ替えて働くことにしたが、素行は隠せない不良娘・アリス

...なるやたらディテールの凝ったカバーでくるアンジェさん、いきなりフルスロットル。ヤンキー全開の今村さんのノリノリの演技が良すぎるんですよね...w

急に気が触れたようにキレるアンジェに、プリンセスも困惑って感じで笑顔のまま冷や汗垂らしたりとみんなして驚いてるのもツボる() プリンセスのこういう焦り方地味に珍しい気がするぞ?

で無駄に細かい設定かと思いきや、ちゃんと任務と場所に合わせて適材適所で選んだカバーというのが流石のアンジェ。ヒュ〜

 

毒ガスジャックの捕獲にあたり、

「そいつを退治すればよいのだな?まかせろ。毒ガス使いなどものの数ではない」

と意気込むもベアトにまず探さないとと諭され、分かりやすくぐぬぬと顔をしかめるちせ殿、かわいい。

ちなみにこのシーンのちせ殿、blu-ray付属のこの回の絵コンテの中で脳筋ちせ」ってガッツリ書かれてるんですよね...w そうだけどもっとやんわり言ってあげて(

 

  • 洗濯工場の娘達

マリラをはじめとした洗濯工場で働く少女達が今回のゲストキャラクター。けっこうな人数が出てきたけど一人一人しっかり可愛らしくデザインされてて非常に印象深いキャラクター達であり、話の穏やかな雰囲気もあって誰か1人には愛着の湧く良いキャラ造形をしてますよね。個人的にはいつも何か食べてるメリージェンが好き(後々知ったけど声優さんがHUGっと!プリキュアの野乃はな/キュアエール役でお馴染みの引坂理恵さんであったそうな)

そんな彼女達、アンジェ達の台詞で「文字の読めない子もいる」と語られたり、母親の手術のために給料が必要なことがいることが描写されたりとさり気なく貧困層の子であることが示されており、貧困層という部分は後の話でも大事な部分になってくるので世界観描写という点で何気に重要な存在でしたね。改めて観るとまた新たな発見があったりするなぁやっぱ

 

そしてとうとう出ました、プリンセスプリンシパル屈指の名脇役キャラ・借金取りのフランキー

オネエ口調のクセが強すぎる台詞回しを、凄くオサレなオジ様ボイスで喋るキャラクター、記憶に残らないわけがなく。w 「ぷはー、ってそこの有象無象!」「やだもぉ」あたりの言い方が特に好み。絶妙な小物感に安心感を覚えるからか妙な親しみと憎めなさを感じるのが良いですよねぇ

演じられてるのはイラストレーターのもりいくすおさんなるお方。声優の広川太一郎さんの物真似がお上手とのことで、フランキーの演技にもそれが存分に出ており当時から注目されておりました。自分はあまり広川さんの演技に触れたことがなくそっち方面ではピンとこなかったのですが、それでも無二の存在感がある個性的な演技が光っててとても好きなんですよね 劇場版にもどっかで出て欲しいよなぁ!?

 

  • もひとつまわして

諸々の事情から潰れかけの洗濯工場をプリンセスが買い取ることになり、洗濯工場を今以上に回していくことになった白鳩の面々は業務改革を開始。

効率的な作業のための機器の配置換えやら沢山の仕事を呼び込むための営業やらのおかげもあって、危うさや歪さの見え隠れしていた洗濯工場に少しずつ活気が戻っていき、どこかバラバラだった従業員一同が一つになっていく様は明るい描写になっててベタながら楽しい。そこでちせ殿がみんなに教えた洗濯のやり方を、みんなで歌を歌いながらやってくシーンなんかはここの一連の場面の中でも特に印象深くお気に入り。劇中歌の「もひとつまわして」も、昔の日本の童謡っぽいテイストのよく出たのどかな雰囲気の曲調で良い味出してて良き

 

  • やっぱ強すぎ

洗濯工場の稼働がよく回るようになったことが遠因となったアクシデントで遂にその尻尾を掴まれたことで洗濯工場に現れた毒ガスジャックを発見し一戦を交えることとなったちせ殿、相手が不意打ち気味に懐から銃を抜いて放った銃弾を、顔を僅かに逸らしただけで目視回避するという神業をさらっと披露。もうやだこの侍(

その後もアイロンを武器に、銃弾を弾くわ、一応軍に入ってる男の攻撃をいなして格闘を繰り広げるわと、改めてだけど相変わらず実力が桁違いすぎんなちせ殿...アイロンも描写的に明らかに重そうに振り回してるのにそれで銃弾弾いたり敵の攻撃いなしたりって何???

この後ろで張り切って攻撃を仕掛けようとして、過保護モード発動したアンジェにさらっと回収されるプリンセスという、2人の関係性や性格のよく出た光景が描かれてたのも良かったですw てかアンジェ、プリンセスがフランキーに掴みかかられそうになってた時も割って入ってフランキーを捻り上げて助けてたけど、アリスのカバーしてて喧嘩っ早くなってるのもあって「プリンセスに触んな!!」みたいな内面がかなりダイレクトに出てたみたいに見えてたりと今回は殊更に過保護だった気がする...w

 

  • ちせとマリラ

今回の物語の軸となったちせ殿とマリラの交流。

最初こそ洗濯工場の歪な稼働に反発してマリラとも折り合いが悪かったちせ殿が、仲間の身などをいつも気にかけてるマリラの一面に気付いたのをきっかけに少しずつ歩み寄っていき、お互いに馴染んでいく様が描かれていく過程は、最終的にちせ殿が屈託のない笑顔をマリラに向ける姿の良さもあって凄く心温まるものでした。ここのちせ殿の笑顔、今までアンジェ達にも見せなかったような歯を見せた無邪気な笑顔なのが本当に良くって、共に任務に向かう仲間であるアンジェ達とはまた違う、異国の地での心の通じ合った友人みたいな関係をマリラに見出して気を許してたのかもなぁなどと思ったり。

それ故に毒ガスジャックの一件で気まずい雰囲気になったまま別れとなる流れは辛いものがあったけど、最終的にはマリラがそんなちせ殿の立場を事情を知らないながらも慮り、プリンセスを通じて激励を送ってくれたというのが救いになって良かったですね。マリラ、貴女聖人だよ...良い友人を持ったね、ちせ殿

 

以上プリンセス・プリンシパルcase16、洗濯工場を舞台に個性豊かなサブキャラ達と共に繰り広げられる平和で心温まる様がメインとなるエピソードで、殺伐とした本作の中でも息抜きとなる良い回でしたね。しかしこうして見ると、ちせ殿って意外と話の中核に据えられることが多くてなかなかに優遇されてるなぁという印象。やっぱちせ殿は良いね

さぁ、次は息抜く暇もない激重エピソードです

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた