AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

我が子への祝辞 母の抱擁

からくりサーカス

第29、30幕「しろがねのやったこと/Pieta」

振り返り感想

 

 

ピエタ(イタリア語:Pietà、哀れみ・慈悲などの意)とは、聖母子像のうち、死んで十字架から降ろされたキリストを抱く母マリア(聖母マリアの彫刻や絵の事を指す。

 

Wikipedia-「ピエタ」より抜粋

https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%2594%25E3%2582%25A8%25E3%2582%25BF

 

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 第29幕「しろがねのやったこと」、周囲から白い目で見られ憎悪を向けられながらも、そんな彼らのために自分を犠牲にしてでも献身するしろがね 今見てみるとどこかフランシーヌや命を知ったフランシーヌ人形に通じるものがあってグッとくるものがあるなぁ"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime そんなしろがねの献身の中に、歌を届けるという「観客を笑顔にする芸」が含まれてるのは、しろがねが多くの人々との交流で人として芸人として成長したのを表しててこれもまた素敵よね しかししろがねの歌を促すエリ公女の役も担うとは再構成のおかげで役得だなぁリーゼ"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 今回ミンシアの台詞に大人子供が元気になってることを示す、しろがねの献身や自分の気持ちへの気付きに繋がる台詞が細かなアニオリとして入ってたけど、ここはミンシアの感情の移ろいに省略多めな展開の中厚み持たせようとする工夫が見えて何気に好きなポイント こういうの良きですね"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime さて、物語も終盤で仲町サーカスも本格的に物語に絡んできたけど、お世辞にもアニメの中では出番多くなかったのでちゃんと終盤印象深い活躍ができるかは不安半分期待半分といったところ クライマックスの物語のヤマの一つなので上手いこと回して欲しいなぁ"

 

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 第30幕「Pieta」、ママンに託されたエレオノールの幸せを願い、彼女を幸せにできると信じた者との旅立ちを優しく見送り、それを守るため戦い抜いた男ギイ 愛を知らなかった彼が最後には大切な人の幸福の為に惜しみない愛を送り散る様は儚くも美しい...良かったよ"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 自分に愛を教えてくれたママンの顔を象ったオリンピアに抱かれ静かに事切れた最後のシーンが凄く綺麗でな 瓦礫が額縁のようにギイとオリンピアを囲っている構図という演出が美しくて... 幸せにおなり、だ に連なる一連の台詞の優しい感じも素晴らしかった ありがとう佐々木望さん"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime そんなギイにエレオノールを託された鳴海兄ちゃん、原作読了後にこうして改めて表情や台詞を見つめるとそこに込められてる想いとかがより強く感じられて、周囲の人達が彼の様子からその想いを感じ取る様とかもいっそう味わい深いな 列車内での2人の会話が今から楽しみだな..."

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "#karakuri_anime 前回今回とここの話はミンシアも凄く良いんだよねぇ 鳴海兄ちゃんを想う気持ちが混ぜこぜになりやり場のない怒りをしろがねにぶつけていたけど、しろがねの献身の心や鳴海兄ちゃんの彼女への想いから2人を結ぶものに気づいて身を引き、想い人の幸せをしろがねに託す ほろ苦いけど素敵"

 

 

当時の感想ツイでミンシアの台詞がアニオリって書いてるけど、実際はしっかり読んでなかった別のとこで言及されてただけでした 間違え失礼(ただ早い段階で提示されたりビジュアル的により分かりやすくなってたりはしてましたね この辺は1話の中で展開として描くための工夫か)

 

事ここに至ってなお、女にフラれて全部どうでも良くなったので何もかも滅ぼしてやる、と更に最悪な方向へ開き直り続けるフェイスレス/金、すごくすごく最悪で実によろしい(

兄に似てる鳴海兄ちゃんを見て何も思ってないわけないよなというのは想像できるけど、それが

「兄貴にそっくりな奴の前で、兄貴が奪った女子にそっくりな女子を自分のものにする瞬間見せたろ!!」

ってなるのほんとヤバすぎるでしょ...そうはならんやろなっとるやろがい!!

自動人形を完全に沈黙させる最強の武器たる「三解」の最後の一つ、初見時もおぉなるほど...という感じでスッと「理解」させられる納得のインパクトでしたね

ほんと悪役として良い存在感すぎるなコイツ

 

 

さて最終決戦前、しろがねの献身や彼女を取り巻く人々の人間模様が中心となり描かれた今回。

作品中の伏線回収及び謎の解明も一通り済んで人間ドラマによりいっそうフォーカスされ更に磨きがかかって来る藤田和日郎作品の終盤ですが、自動人形への因縁や鳴海兄ちゃんへの恋慕の気持ちから怒りや歯痒さがない混ぜになった感情をしろがねにぶつけてしまったり、しろがねの慈愛・鳴海兄ちゃんの彼女への想いを知って潔く身を引きしろがねに自身の想い人を託したりといった、しろがねとの関係性と共に描くミンシアの繊細な内面描写しろがねの兄・父のような立ち位置だったからこそのしろがねへの思い入れや、共に戦った仲間にしてしろがねを託せると信じた存在である鳴海兄ちゃんへの最後のメッセージといったギイの想いの描写など、本作でもその辺りがしっかりと描かれているのが感じられるエピソードでしたね。多くのキャラクターの内面をしっかり最後まで掘り下げ、他のキャラクターとの絡みも含めて物語の中でより魅力的に仕立て上げる藤田和日郎先生の手腕は本当流石の一言であり、アニメでもその辺の内面をしっかり伝える作劇になっていて実に良かった。

“母”アンジェリーナの偶像とも言えるオリンピアに抱かれ旅立つ様を上述の「Pieta」を当てはめたギイの最期の姿のカットも、光の当たり方の表現や線の表現がアニメだからこそより美しく描かれており、映像化されて良かったな...という感じです。こういう場面の劇的さや醸し出される芸術性を存分に描いてこそのアニメなんですよ ここの描写はとても満足でしたね

 

ちなみに本エピソードでは、原作のだいぶ序盤にて鳴海兄ちゃんサイドのエピソードで登場したシャロンやエリ公女が再登場し、勝に鳴海兄ちゃんの生存を伝えると共に鳴海兄ちゃんのラストの展開を決定づける一言を託したり、ゾナハ病に苦しむ人々を自らの力で支え人々から嫌われ除け者にされるしろがねにも寄り添ったりと、物語の中で重要な立ち位置を占めることとなってるのですが、シャロンに関しては当該エピソードがアニメではカットされてて「そういうことがあった」という回想で済まされてて、エリ公女に至っては存在がカットされてる、となってるので、この辺はやっぱ残念。

シャロンが語る鳴海兄ちゃんの人となりに関してはアニメでもゾナハ病棟からのスタートになったことを活かして改変したなりにしっかり強調していたのでアニメではこの配分で十分とも言えるものの、やっぱ鳴海兄ちゃんの心優しさを強調する意味でもあのシャロンのエピソードは大事だし(既出キャラの登場という熱さもあるし、タニア婆ちゃんのキャラも良かったし、この回の敵キャラであるフラーヴィオも初の名有り自動人形てことで存在感あって地味に好きだし(小声))、エリ公女のエピソードも作品全体でいうと必須度は決して高くはないけど彼女の成長や鳴海兄ちゃんとの関係性がたまらなく良くて単体のエピソードとして非常に完成度が高く面白い(このエピソードでのギイとルシールもまた超カッコいいんだわ)ので外して欲しくはなかったでね...アニメでも観たかったよなぁ...!!エリ公女のエピくらいはOVAでなんとかなりませんかね

 

でも当時のツイでも語ってるように、エリ公女の存在カットによってしれっと原作漫画での彼女としろがねの会話パートでリーゼがエリ公女の代わりになってるのは得したなリーゼ...と思う。w でも同じサーカスの芸人という立場での会話となったことにより、しろがねに歌で皆を癒すという気付きを与える流れが地味により自然になったのは良かったかも、とも思ったりする。意図してかせずしてかは分からんけどこういう細かい改変はよくよく見ると何気に良かったりするのよねアニメからサー

 

てかアニメ化によってきちんと実感として気付いたポイントだけど、しろがねが皆のために歌を歌ってる場面、歌ってる歌が昔アンジェリーナやフランシーヌ人形がしろがね/エレオノールに歌ってあげた歌なのよね。それを今度はしろがねが皆のために歌ってあげてる、って構図は実にグッとくるね...当時のツイで彼女の献身をフランシーヌやフランシーヌ人形に重ねてるけど、それ以外にも母アンジェリーナからもきちんと受け継いだものがあったんだなぁ...原作の魅力の表現というとこで色々言うこともあるアニメからサーではあるけど、こうしてアニメを通して描かれたところから更に色々なことに気付けてより作品の魅力が深まったって点も多いので、原作ファンにとっても少なからず価値あるものではあったなぁと思いますね

 

 

という感じで遂にアニメもクライマックスへ本格的に突入。残りのエピソードの方も随時追っていって振り返り感想載せていきますので、最後までお付き合いをどうぞ

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた