AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ガモ玉

ウルトラマンコスモス

第7話「空からのプレゼント」

感想レビュー

 

 

息子が風呂に浸けた怪獣の卵(と呼ばれている物体)を見て息子に注意することが「あれじゃあゆで卵になっちゃうわよ!?」なお母さんとか、静かにするよう言いながら一番クソデカ声で喋ってる子供センターのおばちゃんとか、モブが異様に濃いのなんなの()

 

宇宙から降り注いだ二つの隕石と謎の箱をきっかけとして、高度に発達した文明を破壊するために謎の存在が送り込んだ生物兵器ガモランその前身たる温厚な生物ミーニンという2体の怪獣を巡る騒動と人間模様が描かれた今回。他の知的生命体との交流を目標とするパイオニア計画が引き合いに出された直後に、「空からのプレゼント」と思われたものが実際は高度な文明を探り当て殲滅しようとしてくる存在の送り込んできたマーカーと生物兵器だったと判明するというのはなんとも皮肉だが、必ずしも全面的に友好的な存在ばかりとは限らないものな...というシビアさの印象付けがある種コスモスらしくて面白いポイント。彼らを送り込んできた存在についても(この時点では)判明せず、成長しすぎる生命体を駆逐しようとする超常的な存在なのか?と想像が掻き立てられるのも良き

 

ガモランとミーニンは両者のキャラクター性や前者の名前からも分かるようにかなりストレートなガラモン・ピグモンモチーフとなっておりウルトラシリーズファン的にはニヤリとなるところですが、作品を跨いでまるきり見た目が同じなことでお馴染みのこの2体を、関連性のある怪獣同士として同じ回に入れてくる発想もまた面白いよなと ちなみに両怪獣のデザインを担当されたAKIHITO真偽屋さんなるお方、調べたところによると現在はハリウッドで特殊メイクを担当してたりもする凄い方らしい すごい!(クソ雑魚語彙

しかしミーニン、いつ見てもすげぇ小さいな...!ってなる ちゃんとスーツアクターさん入ってるキャラなのに子供達よりも小さい背丈で表現されてるの何気にマスコット的な可愛げが増して良い工夫よね

 

純真無垢な好奇心からミーニンと交流を深めその同族らしきガモランとミーニンを出会わせてやろうともする子供達のドタバタ模様が前半においてコミカルに描かれつつ、後半ではそんな子供達のミーニンを守ろうとする想いがガモランの対処にあたるEYESとかち合うことになる、という流れが今回の物語では描かれていたけど、この辺は異なる視点や考えが入り交じるからこそ広がる可能性というものを描いていたように思いますね。

子供達がそもそもミーニンを友好な存在として見なしたこともガモランのことをミーニンの仲間だと思って会わせようとしたこともとどのつまり感情論的なところに依る推論・直感という部分が大きく、ガモランが実際に脅威であることを情報として得て対処にあたっていたEYESと比べるとそれは青臭い理想論に見えてしまう面はあるものの、彼らがいなければ、ミーニンとガモランがそれぞれ「無害な生命体」と「それを生物兵器として利用した存在」という関係性の同族であるという可能性や、ガモランを操るバイオコントローラーが存在しているという事実にEYESが思い至ることも恐らくなかっただろうということを思うと、子供達の青臭くも何かを純粋に信じようとする心やそこから生じる異なる観点がミーニンの存在をも救ったと言うことができ、これはコスモスという作品の「理想や夢を信じ追いかけるからこそ引き寄せられる奇跡・可能性がある」的なテーマ性にしっかりと通じていて、これはなかなかに巧いなと感じますね そもそもひょんな偶然に過ぎないとはいえ、隕石の回収やバイオコントローラーの破壊という形で子供達が絡んでこなければ、子供達の1人がバイオコントローラーというガモランとミーニンの違いに気付くこともなく、もっと言えばもう1体のガモランが降臨し被害的にもっと大惨事且つWガモラン(ミーニン)の駆除待ったなしだったはずなので、とんでもない有能ファインプレーである でも放射能出てるかもしれないナマの隕石を直に持って帰るのは流石に危ないぞ(

 

そんな子供達の存在もあって、一時はガモランと衝突したコスモスもガモランをバイオコントローラーの支配から解き放ってミーニンに戻し救うことに成功、ミーニンも2体揃って鏑矢諸島に保護され、子供達も彼らとの交流を改めて楽しむのだった、となり温かく締め。

そんな子供達とミーニンの様子を、フブキ隊員が微笑ましく見つめるそしてムサシにいじられるという一幕もあり、ほんとフブキ隊員ここ最近のエピソード経て丸くなってとっつきやすくなったよなぁ...となるw 良いキャラである

 

 

以上、コスモス7話でした。話的にはコミカルさの比重が大きめな回でありつつ、子供達とミーニンの交流というところからコスモス世界での怪獣との共存において大切となってくることがさり気なく描き出されるという作劇が面白かったですね ガラモン&ピグモンをまとめてリブートした話をこういうテイストにする発想も良きでした

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた