AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

テストォォォォォォ!!(ナツカワハルキ)

ウルトラマンコスモス

第55話「最終テスト」

感想レビュー

 

 

鏑矢諸島怪獣ズの中にちゃんとタブリスやバデータがいるの良いよね カメラ目線で手を振るバデータくんかわいい 結局あのデカくなったままの姿で戻らないのはちょっと不便そうだけど元気そうで何より

 

人類(とヒウラキャップ)の命運を賭けたテストの行方を描く今回の話。第7話以来のミーニンとガモランのピックアップとなり、彼らを送り込んだ異星人の登場などその背景を細かく掘り下げる話になっておりました。武上さんが第7話の時点からミーニン周りのその設定を既に細かく決めてたのかどうかは知らんけど、その星の文明が危険かどうかを測定するための指標としてミーニン/ガモランが送り込まれたという設定を踏まえると、「一見無害そうなミーニンが突然ガモランになって襲って来る」という反転が為されるようになってるとことか、ガモラン自体の戦闘力がそこまで劇的に高くはないこととかが妙に説得力持ってくるので面白いところ(無害と思ってた存在が自分達に害あるものとなった時の態度の変わりようとか観測しやすいし、「観測」が目的であるが故にガモラン自体が強いことには意味が無いと言えるので) テストの結果次第ではその星の種族を殲滅するためにガモランが目じゃないほどの戦力が送り込まれてきてたかも...とも考えられたりするのであの異星人の少女が属する種族何気にかなり強大なのでは、とも思ったり

 

しかしガモランⅡ、前に登場した初代ガモランに比べてだいぶミーニンの面影強く残してるので愛嬌があるよね。ベロクロン初代と二世くらい趣が違っとるぞ 脚が長いのとコントローラー付いてる以外マジでミーニンまんまなんだけどガモランの前のスーツ残ってなかったのかしら

 

中盤、コスモスの介入を防ぐために異星人の少女がムサシを拉致したことでムサシおよびコスモスが不在となってしまう展開となりましたが、そんな中で暴れるガモランⅡを倒すのではなく救おうと動いたのがフブキ隊員だったのはストレートに熱い展開でした。ムサシならミーニンを救う方法を諦めず探してみせるとしっかりと理解していて、人間と怪獣の共生への答えを自分なりに出すという決意と共に自分がその場にいないムサシに代わり奮闘するという姿はカッコよいね...もう1匹のミーニンを説得のためにバルーンで着陸させ、それに引きつけられ大人しくガモランⅡをそっと確保するという奇策も用いたりとやり方も優しく柔軟なものになっていてこの辺もほんと序盤からの変化を感じたところでした てか後から気付いたけどここのバルーンに吊られるミーニンってピグモンのバルーンのオマージュね

 

そんな今回のエピソードの一つの軸であった「人間と怪獣の共存共栄への答え」という要素、明確な答えこそ示さなかったけどこれを改めて分かりやすく強調してきた辺り、やはりクライマックスに向けての布石を敷いたりしてるんだろうなってのを感じるわね

しかし「テリトリー等に縛られることも互いに息を潜めることもなく、人間と怪獣が共に寄り添い助け合いながら生きる世界にする」的なところを一つの目標にする感じの描写できたのはけっこう攻めたよなぁと少し感じたり。ムサシが一度語った「互いにテリトリーを侵すことなく穏やかに暮らす」という意見も、人間と他の生物がそれぞれの生きやすい環境やペースを尊重し合って正しい距離を図るという意味では間違った共存の在り方ではないと言えるわけだしね まぁ夢物語じみてるのは承知の上で、「そういった垣根さえも越えて互いに真の意味で寄り添い合っていければ良いよね」的なニュアンスで実現したい理想として掲げてるのは本編の雰囲気から伝わるけどね そのくらい夢を持って描いた方がメイン層の子供達には輝いて見えるだろうし まだまだ完璧な答えは見つからなさそうだけど、フブキ隊員のように怪獣との向き合い方を発展させながらより良い共存のために努力する人達も着実に増えているわけで、そんな人達を少しずつ増やしていくことが、答えに至る道であり、コスモス世界の希望になっていくだろうね

 

と、コスモスがいなくとも怪獣を救おうと奮闘するEYESの決死の活躍もあって異星人の少女のテストはクリアされミーニンも救われたものの、ガモランへの対処で時間を食ったためにヒウラキャップはサワグチ女史から課されたテスト...もとい宇宙出発前の待ち合わせをすっぽかしてしまう羽目に。自身を試す抜き打ちのテストに失敗し、最後に顔を合わせるタイミングも無いまま向こう数年は女史と離れ離れになることとなりしょげるものの、次に帰ってきた時にまたテストをしてあげる、と言われまた機嫌を良くするキャップが面白かった。w キャップと女史の関係性についてもギギ関連の話で武上さんが積んできてた要素だったし、最後の登板となるこのタイミングで一つの締めを描いておこう、的な感じだったのだろうか。

行くべきか行かざるべきかをキャップに会いに来て言って欲しいと待ち望む姿や、結局間に合わなかったキャップに呆れつつも「貴方はそういう人よね」的な一種の理解や信頼も込みで次のチャンスを用意しとく様など、サワグチ女史のさり気ない恋慕と思しき感情を感じさせる絵作りは目を惹いたので、せっかくならガモラン絡みのエピのついでよりかは単独で描いて欲しかったな〜とも思ったり。「最終テスト」という部分で繋げてきたり、アヤノの反応を中心として作中での描写の濃度を高めようとしたりとけっこう工夫はされてたけどややどっちつかずになった感もあったかなと(まぁ両方を兼ね合わせて描くというところでは割とベストな塩梅だったとも思うけどね) しかしアヤノといいドイガキ隊員といい、キャップの下に女史からの連絡が入ってきたと分かった途端吹き出しながら囃し立て始めるのノリ良くて好き。w 中学生か()

 

 

以上、コスモス第55話でした。コスモスにおける武上さん最後の登板ということで、ミーニン/ガモランやサワグチ女史など武上さんが扱ってきた諸々の要素を活かし面白く盛り上げた回となりました。先も述べたように「人間と怪獣の共存共栄」がここでも改めて強調されている辺り、クライマックスに向けてのテーマ性の深化が進んでるのを感じられるところであり、尚のこと終盤の盛り上がりが楽しみであります

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた