AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

人間になりたい

トロピカル〜ジュ!プリキュア

第16話「魔女の罠!囚われたフローラ!」

感想レビュー

 

 

トロピカルージュプリキュア一同、水中で呼吸可能&発声可能という激便利特性に2クール目の中程にてようやく気付く

2クール目すぎるまでに気付けたんだから早い方なのかもしれんけど、プリキュアの力持ってきた人魚もその敵となる勢力も海からのやって来てるのを思うと、この能力がほとんど有効活用されずにここまで来たのなかなか奇怪な気がせんでもないとかちょっと思ったりもする() 後回しの魔女一派はもっとホームグラウンドである海中で戦うべきでは!?

 

今回の脚本は久々のシリーズ構成・横谷昌宏さん担当回。次回の展開が展開なだけにここは物語の重要なターニングポイントになると言っても過言ではないので、今回・次回とシリ構の横谷さんが登板されるのは安定感ある采配ですな

しかし今回、まなつがけっこう濃いめの変顔かましてたり、メイン5人のデフォルメ表現が多かったりと、なんとなく最序盤の頃を思い出す演出のポップさを感じました。w 2、3頭身くらいのデフォルメかかった状態で食べ物もぐもぐしたり頷いたりしてるみのりん先輩すき  こういう感じの質感の演出になったのって、最序盤および今回と両方とも横谷さんが映像上での演出の仕方にある程度指定を出してたりするからなのかな(シリ構とはいえ脚本家の方にどれだけの発言力あるかは分からんのであくまでそうなのかな程度の話ですが)

なんにしても、今回はけっこう会話のテンポ感とかキャラクターの個性や可愛げの出し方(ネイルやって「ちょっと派手じゃないか...?///」って照れ気味のぎこちない笑顔浮かべるあすか先輩(かわいい)とか、まなつの天然にジト目で食い気味に毒突くさんごとか)が凄く小気味良くて楽しかったなと感じますね

 

そして本筋。これまでのストーリーを通じた様々な積み重ねを経て、且つ前回の出来事が決定的なフックになったことでローラが遂に人間への憧れを強く表し始めるようになったのが見所でしたな。自分の中の憧れの感情とか、まなつ達が人間として出来ることを上手く共有できないことからくるもどかしさなんかを自覚してるけど、それを発散することもできないので仲間の前で隠して強がったりむくれたりするあの空気感、なんとも言えないいじらしさがあってとても良かった。そうやって色んなこと考えて色んな感情の一面を見せるようになったところもまた成長だなと思うたまーにまなつに八つ当たりっぽいことしたりするんだけどそれが嫌味ったらしくなり過ぎない良い塩梅だし、まなつ自身も軽く流す感じのテンション感でやり取りしてるしで明るい雰囲気を保ってたのも良き

中でもまなつママの足のネイルを見て目を輝かせたり、直後に自分にはできないと表情をちょっと暗くしたり、といった一連のやり取りはローラの気持ちを色濃く表す象徴的な演出として印象深かったなと。この辺は次回登場のキュアラメールが「メイクの『ネイル』担当で、足のネイルに色が入ってる」という設定・ビジュアルであることにとても深く掛かってきそうで物凄く楽しみ。ガッツリと昇華させてきて欲しいなぁ

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "キャラ紹介で変身時のメイクはネイルパート担当ってあったけど、生えた足の爪にもメイクするみたいな感じになるんかね そうれば演出としては非常にグッとくるげで好きそうだぞ"

 

またそんなローラの人間への憧れという点において、人魚姫の童話に沿う形でちょっと不穏な匂いを伴って浮上してきた「何か望みを叶えるためには、他の何か大切なものを失わないといけない」という要素は気になるところ(みのりん先輩がそれをローラに語るにあたり、テストで良い点を取るために勉強をすれば他の楽しいことをする時間が無くなる、という例えを出してきたのは、人間もまた同じなんだというところの表現に加え、小さいお友達にも伝わりやすいよう噛み砕いた感じがあってなかなか巧いなと)。次回少なくともローラはキュアラメールへの変身を通じて念願叶って足を得ることになると思うけれど、そこで何を失うのかはたまたそんな理も越えてしまうのかというのは非常に気になる。

しかしそんなローラの内面を一発で看過し、望みを叶えてやると揺さぶってくる後回しの魔女様の聡さよな...普段まるでやる気がないけど仮にも一組織の首魁やってんだよな、と感じさせるに足る良い場面だった。拉致られたローラを取り戻しに来るプリキュア達とかち合う可能性高いけど果たして実力の一端を見せたりするのか否かてか次回もう新しいプリキュア覚醒することが確定してるのでとんでもない痛手食らわないか心配である() 珍しく知恵働かせた部下達が取ってきた獲物がヤバいもん連れてきちゃうことになってるも同然なわけで...

 

にしても今回何気に変身バンクに4人揃ってる用の新規カット入ってたのは驚き(リアタイ時はちょうど目を離してて気付かず、Tver配信で確認したら一目で分かるかなり力入ったカット入ってたのでビビった)。凄く美麗でぬるぬる動くし、みのりん先輩が眼鏡外すSEがちゃんと入ってたりとやたら細かく作り込まれていて感心。しかし次回ラメールが増えるのに今4人揃っての変身バンク新しく描いたのはええの?って気にしてる方がいたけどその辺実際どうなるんだろうね(後でローラ/ラメールも加わるverのバンクからローラだけ抜いたのを出したのかとも思ったけど、もう1人入りそうな空間とかなかったように思うし何よりその未完成バンクを今出す意味とは?となる) ここだけの使用になると流石に勿体なさあるし有効活用されて欲しいなー

アッシュの灰塵 on Twitter: "#precure 4人変身バンク、良すぎんだろ… "

結騎 了 on Twitter: "改めて娘と今朝のプリキュア観てたんだけど4人同時変身バングの追加導入のみのりん先輩の鮮やかなメガネ外しがいい......"

結騎 了 on Twitter: "メガネ外すとこだけちゃんとSE入ってんの細かすぎるんよ......"

結騎 了 on Twitter: "変身前のキラキラした謎服?みたいなやつのデザインが4人とも違うのがめちゃくちゃいい。セパレートとかスカートの幅とかでキャラに合わせて細かく違う。"

結騎 了 on Twitter: "画面前方から右に流れていってぐるっといって手を繋いで一瞬円になって弾けてキャッチまでの作画が尋常じゃねぇ........."

 

 

以上、トロプリ16話でした。これまで積み上げを続けてきたローラの物語の一つの山場のエピソード前編という感じで、ローラの心情などを印象深く描いた作劇が面白かったです。流石は本作の骨子を支える横谷さんの脚本。

コミカルな部分とシリアスめな部分のバランス感も良く、話単体としてもドラマ部分のクオリティが安定してて良かったなと思います。

さて次回、友達を救うため敵の本拠地へ向かうプリキュア達の運命は、そしてローラは–––

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた