AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

何故踊るのか(今更過ぎる当然の疑問)

仮面ライダーセイバー

特別章「界賊来たりて、交わる世界。」

感想レビュー

 

 

ゼ   ン   カ   イ   混   入

終盤戦真っ只中で波乱極まるセイバーの世界に突如として放り込まれるゼンカイカオスが、セイバーの世界を侵食し破壊する!!!

...という表現があながち間違いでもないと思うセイバー×ゼンカイ合体コラボ前編。

オリヒメワルドとゾックスのたった2人が襲来しただけでたちまち人々がバトり始めるわ、飛羽真達も散々に振り回されるわであっという間にはちゃめちゃと化すの、ゼンカイ時空の因子が他の作品にとってどれだけ劇薬なのかが見て取れるな...イザクが全知全能の書で人々に宣戦布告したり破壊活動したりしてた時は画面上でパニックになる人々とかが全然描かれなかったのに、他所からやって来たオリヒメワルドのちょっかいでてんやわんやする人々の描写の方が充実してるのなんとも言えない気持ちになる()

 

と、ゼンカイと交わってセイバー側の面々が終始困惑し通しのコミカルな姿を見せてたのがめちゃくちゃ面白かった。w ゾックスのヨホホイダンスに「何故踊るんですか!?」「どうしても...踊らなきゃいけないんですか?(ここのガチで困惑してる顔と声色すき)って当然すぎる疑問を投げかけ続けてたのほんと笑う 我々はもう見慣れてしまって大多数が特に疑問にも思わなくなったからな...()

でもゼンカイサイドのゾックスとの絡みを通して、上述の倫太郎のヨホホイダンスへのツッコミや、界賊という存在に好奇心旺盛に飛びつき小説執筆のインスピレーションとする飛羽真みたいに、セイバーサイドのキャラが個性を発揮して活き活きと動き回る様を見せてたのはなんとも楽しかったところ。未知の事象、面白そうな物事に興味津々になって表情を明るくする飛羽真って序盤以来殆ど描かれてなかったから久々に見られて楽しかったな 倫太郎がゾックスのことさり気なくフルネームで呼んでたりするのも細かい

また、飛羽真のポカで剣士達の変身能力が一時的に封じられて、みんなの冷たい視線を一斉に浴びた飛羽真が変顔でわなわなしながら崩れ落ちる、というセイバー本編でも見たことないような凄く軽妙なギャグシーンがあったのも新鮮で物凄く楽しめましたねw スイマセンデシタッ!!!」迫真ぶりが最高にツボ。 保護者みたいなテンションで飛羽真を慰める賢人とか、凄まじい殺気を込めた「貴様ァ...」の言葉と共ににじり寄る玲花とか、細かなキャラの言動にも笑った() セイバー本編でもたまにあった、攻撃の煽りを受けてチリチリになる芽依の演出も、ゼンカイのコミカルなノリの中だと恐ろしいくらい馴染んでたし、今回全体的にゼンカイのノリに巻き込んだことによるセイバーサイドのキャラの見せ方が上手すぎるんだよな...w

セイバー本編では息つく暇が殆ど無く登場人物の苦悩や激昂のシーンばかりが目立つ展開運びが2クール目辺りから多く見られるようになり、そのせいで序盤の日常シーンなどで見せていたキャラクターのコミカルな一面などが半ば形骸化しキャラの個性の魅せ方・描き方の幅が減ってしまったと感じられる面があったのが個人的な難点だった(なのでそういった点に改めて立ち返り描こうとしてた内田脚本回は個人的にとても好み)ので、今回こうやってコミカルさを話全体で押し出す形でキャラの個性をグッと引き立てたのは凄く良かったなぁと感じますね(勿論今回は合体SPという特別な条件下での単発回だったからそういった点に注力できたのが大きかったと思うので、一概にいつもの本編より良いということはありませんが)。

 

そんなセイバーサイドの面々を平常運転の気ままな振る舞いでペースに巻き込んでいたゾックスだったけど、飛羽真から本が持つ「物語」というものの価値を説かれたことで、最初は関心のなかった本を最終的には気に入るようになり、飛羽真のくれたロスト・メモリーもしっかり受け取っていくまでになったりと、こっちもこっちでしっかりセイバーサイドから良き影響を受けていたのが微笑ましかったですね。ゾックスが飛羽真の小説を貰ったことや、新作ができたら贈るよという飛羽真とゾックスの約束など、ゼンカイジャーのテーマである「繋がる世界」をさり気なくメッセージとして込める形でセイバーとゼンカイジャーの世界の交流に意味を持たせたりもしてて、やはりクロスオーバーとはこういう風に各作品のキャラ同士がそれぞれの信念などから良い影響を得る展開があってこそですな

 

そしてラストバトルでは、3ライダー&ツーカイザーという何気に青2人金2人でカラーリングのバランスが良い4人で共闘しオリヒメワルドを打ち倒す展開に。4人のヒーローが入れ替わりながら縦横無尽の立ち回りでオリヒメワルドに攻め込むアクションはなかなかに見応えがありカッコよかったですね。ブレイズの影から颯爽と現れ切り込むエスパーダや飛び上がり降下する形で斬りかかるブレイズみたいな芸術点高めの演出も多くてメリハリが効いてたのもグッド

クロスセイバーとツーカイザーの合体フィニッシュという形でのトドメにより、いつもなら残るトジルギアも凄まじいパワーでそのまま粉砕。流石は最強フォームだねクロスセイバー...その半端ない力をツーカイザー/ゾックスが褒める下りが入ることで、さり気なくゾックスが飛羽真達を認めたのをかんじられる演出になってるのも好きなとこ

 

こうしてゾックスはそのまま自分達の世界へ帰る...と思いきや、自分を監視してた凌牙からWRBをお宝として掠め取っておさらばしようとするという感じで、「本は良いもの」という飛羽真からの受け売りをしっかりと胸に刻んだことをこういう界賊らしいアウトローな形で最後の最後に示していく辺り、やはりゾックスはゾックスだったなと。w

そんなゾックスを追って凌牙と玲花はそのまま一緒にゼンカイジャーの世界へ...

ゼンカイジャー第20カイ↓へと続く...

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以上、セイバー特別章でした。ゼンカイのノリに呑まれ案の定破茶滅茶と化したけれど、その中でそれぞれの絡みをしっかり意味ある形で為し、セイバーサイドのキャラ達の個性も改めてしっかり深める、と隙のない面白い脚本でとても楽しかったですね。コラボ回としてもセイバーの話としても面白かったなと

ゾックスがこうしてソフィアも含むセイバーサイドのキャラ達と面識を持ったことはおそらく映画にも設定として引き継がれると思うけど、そこからまたどういう感じの絡みが見られるのかも楽しみなところです

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた