AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

オカヤドカリ的な直球ネーミング

ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA

第4話「笑顔のために」

感想レビュー

 

 

余裕が崩れると恐らくは星がぶっ壊れそうになるくらいキレて暴れ出すヒュドラ

元カレ(多分)の話になると興奮して暴れ出すカルミラ

そんなイカれた同僚に呆れてるような一幕を見せたり全力で止める羽目になったりしてるそれなりに真っ当な武人キャラのダーゴン、けっこう可哀想じゃない?() 闇の3巨人の苦労人不憫枠かもしれない

 

太古の昔に闇の3巨人を巫女ユザレとトリガーが封印したという物語の根幹設定について明言すると共に、ケンゴがトリガーのビジョンの中で見た古代都市の建造物が各地で発掘されているという事実や、「あなたは光であり、闇でもある」というユザレの予言を示すかのような闇を纏ったトリガーの夢など、これまでのストーリーの中で断片的に提示されていた要素を物語の重要設定として浮上させてくる作劇で視聴者を惹きつけてきた今回の話。トリガーの力を手にする前からユザレの夢を見ていた、という根本的な謎をケンゴが気にし始めたのも大きな進展だったし、相変わらず話の軸を取り巻く要素の順を追った提示の仕方については順調で上手いなと感じますね。

古代都市の描写に関してはこれまでの話の中で戦闘中のケンゴの脳裏に浮かぶという形で強調してきてて頻度としては少々くどくどしいくらいではあったものの、その分今回メインストーリーの部分に躍り出てきた時の衝撃度は大きかったように思うので、印象付けの仕方としてなかなか上手く機能したなという感じでしたね。あんましダラダラ引っ張るとダレるし、サークルアームズ召喚の前置きという形でコンスタントにこの描写を入れつつ早期に伏線回収的に物語に活かしてきたのは良い塩梅だったと言えるかなと

「闇のトリガー」とでも言うべき未だ謎多きビジョンについてはこれから追々解き明かされていくだろうけど、ケンゴ自身も夢を通じてその感覚にうなされるほどに体感しているのを見ると、トリガーとケンゴに闇は大きく影響してくり一波乱がありそうだな...と思う。期待

 

前回に続き今回もイグニスは神出鬼没に現れて話を引っ掻き回しまくっていたけど、盗んだ古代の遺物に引っ張られて現れたグビラに振り回されてだいぶパニクった上、どこぞのロケット団よろしく天の彼方に吹っ飛ばされてお星様になったりと早速だいぶコミカルに描かれてて笑ったw なんか一気に親しみが増したな...w

トリックスター扱いかと思ったらけっこう話の中心に絡んできそうなポジションで、かと思えばコミカルも押さえてる、ってケンゴをはじめとしたGUTS SELECTの面々とかよりもだいぶキャラ立ってるような気がする(

今回イグニスはアキトのラボに入ってガッツスパークレンスのオリジナルを奪おうとしたりもしてて、彼が超古代の力に手を伸ばそうとしてるのは確実か OPの伏線っぽい描写通り闇のトリガー(?)になる布石か

 

今回の怪獣はグビラの亜種・陸生のオカグビラ。因みに命名はテッシンさん ネーミングをマルゥルに即「は?」って言われててダメだった

地中に隠れつつ飛び出しての不意打ちという地底怪獣らしい戦法やトリガーを空中に跳ね上げた後自分も飛び上がってドリルで穿つテクニカルな攻撃など演出的になかなか面白い場面が多かったし、意外にもトリガーを苦戦させた実力者として存在感も良い感じでしたね。ただ放送前からちょっとした不安点として色んな方も挙げていた「ここ最近のオリジナルのグビラ自体が陸戦メインで水棲怪獣としての特性があまり活かされていない中、陸生のグビラというものを演出としてきちんと活かせるのか」という点に関しては、それを満たせるだけの劇的さは出てなかったなと個人的に感じられてなんともという感じ(地中を潜航する特性はオカグビラならではのものではあったけれど)。あと「『古代』地底怪獣」の肩書きもそれ自体は別に全然変ではないんだけど、なんとなくトリガー(ティガ)要素に無理くり寄せた感あったかなーと感じられてしまって少し引っ掛かったり。

 

とはいえ、前述したオカグビラのバトルの演出が外連味効いた派手さのあるもので見応えあったり、オカグビラの地中潜航のよるビルの破壊がなかなか迫力があったりと、特撮面は今まで通りハイレベルで良き。オカグビラの吹っ飛ばすパワーと飛び上がるパワー凄まじすぎでしょと突っ込みかけたけど() ガッツファルコンのCGが今回もしっかり綺麗に動いててカッコよかったのもポイント高い

てか今回のサークルアームズパワークローでのフィニッシュ、どう見ても鈍器での脳天殴打だよね() 持ち手の角度が特殊で微妙に取り回しづらそうなのといい、パワークローの扱い方には若干困ってそう(勝手な偏見)

 

今回バトルの中でケンゴはピンチに陥ったユナや子供、アキトを守るべく自身を奮起させるように「みんなを...笑顔に!」という台詞と共に立ち上がりオカグビラ相手に逆転しており、この流れ自体は今回のサブタイトルの意味にも掛かっていてなかなかカッコよかった。

ただ、「俺がみんなを守るんだッ...!」的なストレートな台詞回しに比べると「笑顔」というワードを急に引っ張り出してきた感のある上記の台詞は少々浮いていたなと感じたのも正直なところ。ケンゴがナースデッセイ号から眼下の人々の日常とその中で輝く笑顔を見てやっぱり笑顔は良いな的な想いを抱く、みたいな下りが冒頭辺りにちょっとでも入ってて、戦闘中にケンゴがそれを思い返して奮起するみたいな流れがあればちょっとは自然になったように思うんだけども。やはりケンゴの描写は彼の「みんなを笑顔にしたい」というキャラ性ばかりが先行してそれを劇的にする前振りなどが欠けてるのがあまりよろしくないように思うので、ここをもっとドラマ面において補強して欲しいなぁ

現段階での「キャラクター性の強調」というところで言うと、ユナを意識してることを節々で窺わせる青臭い一面(イグニスに張り合う中で凄くさり気なくユナを極上って言っちゃうとこ好き)を見せる一方で、光の巨人の力を手にできず且つその力の持ち主と間近で行動を一緒にすることになりながらも正義感は忘れず、身を挺して戦う勇敢さもしっかり発揮しているアキトの方が人間味を強く感じられて感情移入しやすいので、ケンゴもその辺最低限でもグッと深めて欲しいところ 

 

 

以上、トリガー第4話でした。劇中設定の掘り下げや伏線張りなどの作劇は上手く、特撮面も見応え抜群、一方でドラマ面はまだおぼつかない面多し、と良くも悪くも全体の傾向は同じだけれど、序盤の忙しなさが多少は抜けてきたかな?という感じがしますね イグニスやアキト辺りはキャラ描写に脂が乗ってきた感じあって愛着湧いてきたので、ケンゴを中心に他のキャラにもグッとフォーカスしていって欲しいですね

このタイミングでの総集編は割と痛いけど頑張って欲しいねトリガー 見守ります

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた

 

 

マルゥルくんのポジションはやっぱメトロンじゃなくてデバンが良かったと思う!!(力説)