AnDrew’s小生意気レビュー記

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悪魔自重しろ

短編映画 仮面ライダーバイス

感想レビュー

 

 

※本レビューはネタバレを多分に含んでおります。ご注意ください

 

 

大きなお友達のみんなァ〜!スーパーヒーロー戦記は観たかァ〜!!??

まだの奴等は上映終わっちまわないウチに鑑賞して、このレビューサイトのスーパーヒーロー戦記の感想レビュー記事も読んでくれよなァ!下のリンクから読めちゃうぜェ〜!!!

紡がれるヒーローの物語 - AnDrew’s小生意気レビュー記

 

...みたいなテンションの悪魔・バイスが作品のインパクトの6、7割くらいをごっそり持っていったと言っても過言ではなかった短編映画・仮面ライダーバイス。今回はこちらの感想をつらつら語っていこうと思います。鑑賞からちょっと経ったのでざっくりした感じになるかもだけど勘弁な!

 

本作はスーパーヒーロー戦記の同時上映作品でありながらその情報を当日まで極秘とされており、キャスト情報含む仮面ライダーバイスに関する情報の諸々の全てがこの初日の上映にて初公開となったというなかなかにサプライズ性の高い1作となっていて当日はかなり沸いたとのことでした。 “とのことでした”という表現にしてるのは私が初日に観に行くことができなかったからです クソが!!() 尺としては23分とTV本編ちょうど1本分くらい、ストーリーも主人公の五十嵐一輝と彼の中に宿る悪魔・バイスの掛け合いやバトルをメインとして作中要素を最低限の描写で見せていくもの、という割とシンプルな構成の本作ではありましたが、この新ライダーを主役としたストーリーをどこよりも早く観られるということだけで非常にオイシイ1作となっておりました。しかしスーパーヒーロー戦記終わったらすぐこちらの短編にシフトするという構成、サプライズ性は凄く高いけどメインのスーパーヒーロー戦記の余韻に浸る間があんま無くてそれはそれでちょっと困る面はあったなとも若干思ったり(実際初日の先発組からのそういう意見も見かけたし、自分としてもそういう構成であることを知ってたことで両作をじっくり楽しむことができたので)。まぁこの辺はトレードオフかなという感じですな 話題性に関してもこうしてサプライズという形にしたことで間違いなくグッと引き上がったと思うしね

 

と、本作の概要についてざっくり語ったところで感想へ。

 

研究所とそこに襲いくる怪人––デッドマンズ、そしてそれを予見してたかのように静かに動く研究者の1人...というダークな雰囲気のシーンからスタートした本作。続いて悪魔による人々の襲撃、そしてそれを阻止するべく颯爽と参上する仮面ライダーリバイ&バイス、というシーンへサクサクと繋がる流れになっており、明確な固有ワードこそあまり交えはしないものの本作の根幹や基本設定、フォーマットについて簡潔に観てる側に示してくるスピード感はそれなりにグッと引き込むものがあって良かった。

 

ここからリバイ&バイスのバトルを長尺でガッツリ描くパートへ突入。鑑賞から少々時間を経たのでこの辺若干うろ覚えではあるのだけれど、それでも未だ鮮烈に記憶に刻まれているバイスのやりたい放題な戦闘スタイルはこのパートの中でもやはり一際強烈だったなと。w

敵戦闘員に馬乗りになったままウォータースライダーに乗ってばかすか殴りながら降りていくシュールな光景とか、ばちぼこにやられて既にグロッキー状態の戦闘員をジャイアントスウィングでぶん投げる様など、バイスのキャラってこういう感じか、というのがわずか数分でよく分かる実に楽しそうなバトルで凄く面白かったんですよねここw 周囲の破壊も気に留めず敵をコミカルで目立ちまくるアクションで叩きのめしていくこの豪快で派手な戦闘が記憶に残らないわきゃないでしょ() 型破りなライダーが来たな...とここに来て強く実感した

リバイが変形したT-レックス型のゴツい脚で敵を吹っ飛ばしたり、バイスがどでかくした尻尾で爽快に敵を蹴散らしたりといったCGを活かしたド派手な演出もカッコよく、ここはCGや合成によるパワフルな演出を多用し初っ端で惹きつけてくる柴崎監督らしいテクニカルな魅せが効いてたなと。この脚は尻尾を使った攻撃は同時上映のスーパーヒーロー戦記での先行登場でも見せてたのでそのキャラ特有のファイトスタイルとして強く脳内に刻まれたしここの印象付けも絶妙

 

前半の戦闘後は物語の主な舞台、というか拠点となる銭湯・しあわせ湯で一輝とバイスどつき漫才じみたコミカルなやり取りを描く日常パートが展開。ここでもまぁバイスがやかましいくらいにテンション高いのなんの() 木村昴さんの軽妙で小気味良いテンポとテンション感の演技が神がかり的にマッチしてて、現段階でもうあまりのハマり役っぷりに引き込まれましたな キュウレンからの縁で望月Pが起用したところもあるのかもだけど、各メディアでスポットが強く当てられてる今急上昇中の木村さんをメインで大きく起用するという足並みの速さと話題性作りの巧さは見事だなと感じる

陽気で常にご機嫌な性格ながら調子に乗ると周囲などお構いなしに暴れ出す如何にも「悪魔」という感じの自分中心な一面もあるバイスと、そんなバイスに振り回されながらも強めに突っ込む手慣れた感じが面白い一輝、とこの2人の掛け合いはテンポが良くて終始非常に面白く、良太郎&イマジンズや映司&アンクといった仮面ライダーシリーズでたびたび人気を博した人間&怪人の主人公コンビのフォーマットの安定感を感じましたね。こういう人気の高いフォーマットを採用してることに加え、一輝のキャラクター性が明朗快活な青年という割とシンプルで設定的にもクセが少ないことや、(現段階では)他のライダーなどがいなくてこの2人の描写に注力しやすい構図になってることなど、濃い設定を盛り込んで主人公のキャラ付けとしたり複数ライダー制の群像劇的作劇を押し出したりしていたゼロワン・セイバーの令和2作に比べると割と安牌を敷いてきたなというイメージ。個人的にこの2作はその辺の取り回しで苦戦する場面が少なくなかったイメージが濃いので、ここで一旦変化を付けてきたのは良い変化を期待したいところ。

登場人物の描写は今回はメイン2人が主になってて後は何人かがスポット的に顔見せ、という具合だったけど、ここはまぁTV放送を楽しみに待ちたいところ。カメ止めの濱津さん出てたの意外だったわね

 

後半ではデッドマンズ怪人(クリーチャー感というかモンスター感が高めな人型をちょっと崩したデザインが現時点でも個人的にけっこうお気に入りですね)とリバイ&バイスのバトルが再度展開。ここで満を辞してリバイスの変身シークエンスがしっかりと描かれましたが、専用アイテム・バイスタンプをドライバーに押し込むという動き「悪魔との『契約』のために『印を押す』」動作となって人間である一輝を仮面ライダーリバイたらしめ、同時にバイス仮面ライダーとして実体化させる、という流れになっているのがなかなか凝っていて面白かったですな。また変身中、後ろに一輝とバイスの会話と思われるLINE通話画面的なものが登場するという演出があり、LINE特有のポッポッって感じの気の抜ける効果音と共に吹き出しが次々出てくる様子はちょっとコミカルで目を惹きましたが、これについてあるフォロワーさんがバイスタンプの『スタンプ』をLINE「スタンプ」とかけている」と見る意見を仰っていてこれはおぉ成る程なと感心。見た目けっこうぶっ飛んだ演出ではあるけど、「悪魔」「スタンプ」という要素を掛け合わせつつ、リバイスという作品のコミカルめなテイストをグッと深めてきた感じがありなんとも遊びが利いてて良いなと。中盤とか終盤の山場で一輝とバイスの絆が深まったタイミングでの変身の時、後ろに出てくる画面の会話の内容が「行くぜバイス!」「おうよ一輝ィ!」みたいな簡潔なやり取りだったりしたら熱いな、と今から言ってみる

 

戦闘シーンでは前半の戦闘で見せたような固有の技演出をふんだんに織り込んだ他、バイスが最新式のホバーバイクへと変身し、それをリバイが駆って敵とチェイスするという予想外の演出も繰り出され見応え抜群でした。下のリンクのページに画像が載ってるけど、どうやらこれがリバイスにおける専用マシンになるっぽいですね。CG合成盛り盛りの縦横無尽のアクションはとてもカッコ良かったけど、実機自体が気軽に引っ張り出せそうなモノには思えないし、CG使った演出もそうそうできなさそうというところで出番がどのくらいあるのかは現段階ではちと不安。少なくともWのハードタービュラーみたいな感じで頻繁ではなくとも定期的に出てきて印象的な活躍して欲しいな(CGメインになるだろうから却って出しやすいかもしれないけどどうだろうか)

バイスの火炎放射、なかなか強力な技だけどバイス本人の意志を殆ど尊重してない技だったのは笑った。w 「顔から火が出てんだぞォ!?」

仮面ライダーも空飛ぶ時代へ!?新「仮面ライダーリバイス」でホバーバイクXTURISMOがコラボ | DRONE

 

そしてここの一連の戦闘について語る上で外せないのがやはり、バイスタンプを使ったフォームチェンジ。後の公式発表で詳細が色々分かって腑に落ちたけど、初めて見た時はまさかレジェンドライダーの意匠をがっつり落とし込んだ姿と化すとは思っておらずかなり驚きがありましたねぇ...急にディケイドみてぇな姿になってて!?ってなったよ!

面白いのはリバイだけでなくバイスも部分的ではあるけどフォームチェンジによるデザイン変化が為されてたところですね。リバイ・バイス共に、ディケイドっぽさがありつつもスタンプのモチーフであるメガロドン(鮫)のイメージも感じるデザインのフォームチェンジが目を惹いた。現段階で公式媒体の発表でビジュアルの分かってるマンモス-電王のフォームもその辺けっこう凝ってたので今後色々出てくるフォームがどういう見た目になるのか気になるところ。流石に本編で全ライダー分のスーツは出ないだろうけど、ビジュアルだけでも知れると嬉しいところである

 

ラストはリバイ&バイスのダブルライダーキックでフィニッシュ。敵が爆砕する直前にバイスが第四の壁を越えてこっちに向かって決めポーズまでの3カウントを促してくる演出が印象的でした 最後までやかましい悪魔だったなぁバイス...w それに乗ってあげるリバイ/一輝の優しさよ

ダブルライダーキックからのバイスの3カウントもそうだけど、2人の戦闘中の掛け合いの雰囲気の演出といい、戦闘前に2人が気を引き締めるように前を向いたまま互いの腕をクロスさせる構えといい、リバイ&バイスと言えばこれ!というのを濃く印象付けるようなキャッチーな演出がふんだんに盛り込まれてたのは実に良かったですね。仮面ライダーバイスのについて分かりやすくイメージしやすい構図が多いのは良きね。ここは短編映画だけでなく、その前のスーパーヒーロー戦記での顔見せでも惜しげもなく見せてたので、キャラクターの印象付けとして実に良い滑り出しでした。

 

こうして新ヒーロー・仮面ライダーバイスは鮮烈なデビューを果たしたのであった!

次に会うのは、TV本編にて...

 

 

以上、短編映画・仮面ライダーバイスでした。仮面ライダーバイスという作品のカラーをこれでもかと印象付けてくる派手でキャッチーな演出盛り沢山で、23分とは思えぬ満足度に溢れた、TV本編に向けてのお披露目として最高な一作だったなと。一番目を惹いたのはやっぱりバイスだけど。w あの悪魔やかましいぞ()

ここで繰り出されたキャラクターや要素がTV本編ではどのような物語を紡いでいくのか、今から楽しみです。待ってるぞリバイス

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた