AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ここは俺達に任せろォー!

仮面ライダーセイバー

第45章「十剣士、世界を賭けて。」

感想レビュー

 

 

集結した10剣士達が力を合わせ戦い、最大の敵たるストリウスを目指して進む様を描いた今回。アバンの時点からシミー軍団との大立ち回りが展開され、界時抹消発動を挟んだカット転換からのデュランダル・サーベラ・スラッシュ・バスターの戦闘の長回し戦闘シーンへのスムーズな移行、バスターの一撃で舞い上がった砂塵の中から剣斬が飛び出してくるというパワフルな演出からアクロバットなアクションへの繋ぎ、エスパーダのかざした黄雷の刀身に戦闘中のセイバーとブレイズが映り込んで視点がそちらへ移るカットなど、大人数相手の大迫力の殺陣の中にクールな演出が多分に織り込まれていてここで一気に惹きつけてくるのが良きでした。

また戦闘開幕の直前にはソフィアが月闇を携えてカリバーへと変身し参入、更にそんなソフィアのピンチにビクトールの手引きで一時復活した上條と隼人パパが駆けつける、というノーザンベース古参勢の結集が描かれ、物語の序盤・根幹において敵対しながらも実際のところは世界を守るという飛羽真達と同じ信念の下で戦っていた彼らが、この決戦の場において他の剣士達同様世界を守るために今一度集ってくるという構図自体はセイバーという作品が描いてきたことの一つの総決算として熱さはありましたね。でもソフィアの変身まで流れの中での彼女の想いの描写とかが特になくちょっとさっくりしすぎてたように感じられたりと、良くも悪くも熱いシチュエーションをなぞったイベント的な扱いだったのは個人的に不満なところ。正直なとこソフィア自体わざわざ変身させて参戦させるポジションのキャラってイメージでもなかったからなぁ

 

突入後は一人一人立ちはだかってくる賢神達を剣士達がそれぞれ迎え撃ち、飛羽真達を先に向かわせるというここは任せろ的な構図が連続して展開。賢神の相手を請け負い倫太郎を向かわせる流れを作った尾上さんが、二連続の大断断で賢神にダメージを負わせるという独力での強敵相手の大立ち回りを見せてたのが古参の最強剣士としての面目躍如という感じで個人的にとても好きだったけど、やはり一番目を惹いたのは奮戦・連携が見られたことでしたね。先陣を切ったスラッシュの背後から手裏剣を放ち、それをスラッシュの銃弾が後押しすると同時にセットしといた小豚3兄弟ブックが起動、分身した手裏剣に不意を突かれ押されてるところをスラッシュの剣撃で更に押し込んで賢神の武器を粉砕する、の一連の連携の演出がまぁ鮮やかでカッコいいことカッコいいこと 個人的にもこういうギミックとか技巧を活かしたテクニカルな戦闘が好きなのでね...(長いこと出番無かった能力付加用のWRBが強敵相手にここで機能するのが良いよねぇ てかもっと使ったげて)

デザストのARBを使って繰り出す蓮のカラミティストライクが決め手、というのも似たようなシチュをファンがたびたび待望していたけど、しっかり回収して決めてきましたね 個人的には第43章でデザストが倫太郎の型を真似する蓮にキレたり最期に「お前はそのままで良い」という言葉を贈ったりする流れがあったのを思うと、敢えてカラミティストライクは「使わない」のが熱いと思ってた(カラミティストライクなら押し通せるかもだけどそうではなく自分自身の強さと技で破ってこそ、みたいな感じで剣斬の必殺技を繰り出し意地と気合いで押し切る、みたいな。デザストARBでバフかけるみたいなのはアリだが)のでその点でちょっと燃え切らなかった部分はあるもののここはまぁ好みの話というとこで。剣斬verカラミティストライクも丸っ切り真似っこではなく蓮だからこそのモーションの技という感じだったから筋は通してたと言えるしね

あと他の方が言ってたけど、駆け付けた蓮が賢人と肩を並べ「足引っ張んなよ」なんて軽口叩きながら共に戦う流れは、最初期の賢人への依存の濃かった頃を抜けて蓮が対等な立場で賢人と共に戦えるようになった成長の描写としてグッとくるものはあったなと。ようやくわだかまり無しに共に戦うことのできるようになった蓮の戦いぶりを見て大秦寺さんが彼を認める姿を見せたりもしてて、蓮の経てきた物語の魅力はここでグッと引き締まったなという感じがありますね

そんな大秦寺さんにおもくそ死亡フラグが立ってるのは大丈夫なんじゃろか ユーリが向かってるぽかったので間に合えばワンチャンあるか?

 

そしてストリウス、これまでの描写からも察せられていたけど、やはり全知全能の書にあてられて性格が変貌していたわけではなかった...と 人一倍聡明で知識豊富だった故に全知全能の書が見せる世界の真理に至り全てを理解することができたけど、そこで世界の「終末」を知ったことで避けられないその結果を自分が思い描く美しい「結末」で飾ろうとしている、とかなのだろうか ストリウス自身は最期どういう思いを抱きどんな結末を迎えるのか、そこも気になってくるわね

精神世界における歪む前のレジエル・ズオスとの対話(出てきた2人はあくまでルナの干渉で現れたものだったけど)の際、2人に色んな言葉を向けられて最終的に多少苛立つ様子を見せてた辺り、ビクトールを手にかけた時みたく仲間への情とかはまだ残ってるのかな...とも思うので、倒されるのはともかくそこきっかけで心が救われる可能性はあると思いたい

 

 

以上、セイバー45話でした。最終決戦突入!というところで、それらしい構図が次々に繰り出されるテンション高めな回となっていましたね。蓮がかなりピックアップされていたのが非常に印象深かったですな

盛り上がりに繋がる流れは一応しっかり作ってるしこの調子で綺麗にまとめていってほしいところ。期待

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた