AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

わたしの世界

トロピカル〜ジュ!プリキュア

第28話「文化祭! 力あわせて、あおぞらメイク!」

感想レビュー

 

 

バトラーさん「成果が出なければ無意味です」

ぶちころがすぞこのタツノオトシゴ!!!(ブチギレ)

その言葉に胃を痛める人間がこの世界に何人いると思うとるんですか(マジトーン)

 

あおぞら中学文化祭、開催!!な展開を中心に、長らくベールに包まれていたみのりん先輩の過去、そして現在の彼女の気持ちを描いたみのりん先輩回。

いつも小説に目を向けているみのりん先輩の物静かな姿を見て「本当は文芸部に戻りたいと思ってるんじゃなかろうか...」と気にかけるのが、みのりん先輩と意外と濃い付き合いの多いローラというのがなんか良かったよね。第4話プリキュア加入時にみのりん先輩の背中を直々に押したのはローラだったし、第7話でも一緒に会話したりするところが多かったし、第15話では身と心を交えて一夜を共にしたし(※「中身が入れ替わってやむなくローラがみのりん先輩宅に泊まった」の悪意ある意訳)、まなつ&ローラ以外だとけっこうなかなか個人での絡みが多いのよねこの2人 ローラもけっこうしっかり人を観察してるんだなぁってのが窺えたのもなんか微笑ましいところであった

 

第4話で少し触れられた「文芸部の先輩に自身の作品を否定された」らしい、というみのりん先輩の過去、当時の時点だとけっこうえげつない話になりそうだなぁ...と身構えていたけど実際のところは、先輩は厳しいなりにちゃんとみのりん先輩の作品を見た上での批評をしてくれてたみたいで、みのりん先輩は自身が物語を書き上げた喜びに対するその批評の落差に打ちのめされて空想し筆を取る勇気を出せなくなっていた、というのが真相だった模様。ああやってちゃんと作品に向き合いどういう形にしろきちんと感想を言ってくれる人って物書きにとってはかなり大きな糧ではあるんだけど、当時のみのりん先輩はそれをそうと受け取るメンタルではなかったんだろうなぁ(冷静そうに見えてもこういうところは年相応に中学生っぽいなぁと) みのりん先輩があんなんなるとかどんなひでぇこと言ったんだよ...!ってずっと思ってたわごめんなさいみのりん先輩の先輩

 

それから物語に触れ楽しんでいてもどこか満たされない日々が続いていたみのりん先輩だったけど、まなつ達と出会いプリキュアになり、トロピカる部に入ってみんなと一緒に過ごす中で一番大事だと思うことや今まで触れてこなかったことに飛び込んでいったことを通じ、新たな楽しみや喜びを得て仲間達に心からの満面の笑顔を見せる様はとてもグッときましたな。

色んな空想を積み上げ楽しんでいた自分の内なる世界にぽっかりと穴が空いてしまい満たされなくなってたみのりん先輩だったけど、空想するだけでは出会えなかった新たな経験や楽しみを外の世界から得てもっともっと満たされていったんだなぁ...(文芸部の先輩がみのりん先輩の作品に下した「自分で経験したことが何一つ入ってない」という指摘は、「もっと外にも目を向けて色んな経験をして物語に深みを出した方が良い」という意味では正鵠を射ていたのかもなぁ) 良い出会いをしたね ただこれは決してみのりん先輩が自分の中での空想に耽り続けてたことが良くなかったということではなく(第14話では誰かと一緒でなくとも一人で没頭できるものがあることの素晴らしさを説いてるわけだしね)、空想により様々に自身の世界を広げることで充実するのもとても良きことだけど、その世界を更に広げてくれたり、もしふとしたことでその世界が綻んでしまった時にそれを新たに広げたりしてくれるのは、自分の外に存在する色んな人やものとの出会い・経験なんだよな、という話よね

 

と、みのりん先輩が一歩踏み出し色んな世界を経験することで色んなものを得ていたことを、劇的なドラマではなくこれまでのまなつ達と過ごした時間の集約という形でささやかに描き上げた作劇が目を惹く形となっており、この魅せ方は大きな爆発力・瞬間風速こそないものの、ストーリー展開の積み重ねの昇華が大好きな自分としてはかなり胸に沁みましたねぇ とても良かった

 

しかし第4話だと今後けっこうシリアスなドラマに繋がりそうな雰囲気のあったみのりん先輩の過去が、ちょっとシビアな部分こそあれど割とライトめなところに落ち着いたのは意外だったなぁと。文芸部先輩のことも本人が登場してみのりん先輩と絡むでもなく回想で済んだので、もしかしたら途中で割とサクッと済ます方向に舵を切った可能性もあるかな?とちょっと思ったり。

とはいえ、みのりん先輩のドラマに関してはみのりん先輩が再び筆を取る」ところがゴールかなというイメージなので、まだここでは終わらなさそうだなぁという予感も。改めて文芸部の先輩が登場し、今一度みのりん先輩がその人に向き合うような展開とかはあるかもだし(色んな経験を経てより深まった世界をみのりん先輩が自分の小説で表現し、文芸部先輩がそれを見てくれる、みたいな) ともかくこの辺は今後もちょっと楽しみにしてようかな

 

と、そんなみのりん先輩メインのストーリーの裏で、全然関係ないのに勘違いで勝手に駆り出されたイカ焼き屋台で大活躍してたチョンギーレさん、シュールだった。w 料理人らしい勇ましさがあったぞ!しかもそんな予定外の仕事をこなした後でも、やる気パワー集めの本来の仕事はしっかりこなすという...もうこれチョンギーレさんが一番やる気パワーに満ちてないかな()

 

しかし後回しの魔女サイドでは、やる気パワーが集まらず悪夢にうなされる後回しの魔女の姿が...そしてバトラーさんは何やら意味深な態度をとっており...

 

以上、トロプリ28話でした。みのりん先輩メイン回ということでかつて少しだけ触れられた彼女の過去を掘り下げつつ、これまでトロピカる部として、プリキュアとして、まなつ達の友人として築いてきた時間や積み重ねてきた出会いや経験を彼女の成長・前進として優しく描いたグッとくる回でしたね。これまでに意外と絡みの多かったローラとの関係性のさり気ない活用も含め、みのりん先輩のドラマの一つの大きな区切りになったかなと。面白かった

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた