AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

見たことあるヤツが見たことあるヤツになった

ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA

第16話「嗤う滅亡」

感想レビュー

 

 

「ウーラーくんにそっくりなヤツが変態してマガオロチにそっくりなヤツになったわ」

 

そ  う  は  な  ら  ん  や  ろ

「なっとるやろがい!!」

 

あらゆるものを喰らう魔獣・メツオーガ、そしてそのメツオーガが更なる進化を経て誕生するメツオロチ、という感じで、情報出た段階から名前の関連性より予想する声自体はちらほらあったけど、2段変身(進化)の系譜でしたねこの2体 古くはキングマイマイとかジオモス&ネオジオモス辺りが同様のパターンとして当てはまるタイプであり、最初に出た怪獣が脱皮やらなんやらを経て新しい姿へ生まれ変わるこの方式はウルトラ怪獣好きの自分的にもなかなか好きなのですが、やっぱりどうしても、ウーラーまんますぎるメツオーガの見た目マガオロチまんますぎるメツオロチの見た目が自分の中で尾を引いてしまいましたね...

過去作に出た怪獣や宇宙人のガワをほぼそのまま流用した新しい怪獣/宇宙人というのは今までのウルトラシリーズにも幾つか前例はあったのでそれ自体はさして変なことではないのですが、ストーリー展開の前面に大きく出てきてウルトラマンと戦う怪獣が、特に関連性もない他作品に出てきた怪獣とほぼ色が違うだけの同じ見た目というのはなんとも風情に欠けるなぁ...と感じるというのが正直なところなんですよねぇ(ウーラーやマガオロチはボス級の怪獣なだけになまじビジュアルがしっかり印象に残るから余計にごまかし効かないしなぁ)

ウーラーを幼虫的な不完全な状態に見立てそこからボス的な風格のあるマガオロチビジュアルの怪獣へ進化させるという各怪獣のデザインを活かした発想自体は悪くないし、メツオーガメツオロチ両者とも単なる色変えではなくそれ単体で引き締まるカラーリングに仕立て上げてあってなんだかんだカッコ良くはあるとこは好きなんだけど(メツオーガの鳴き声に「ゲゲゲギャッギャッギャッ」って感じの邪悪さが滲み出た笑い声みたいな鳴き声をあてがうことで、メツオーガとウーラーのイメージとの差別化を引き立てたのもかなり好きなポイントだし)、だからこそこの2段変身の邪悪な魔獣という持ち味を全く新しいビジュアルの怪獣で堪能したかった、ってのが物凄く大きいかったなぁ...ってのがデカい ウーラーのビジュアルを進化前の不完全状態に見立てること自体は本当に悪くはないアイデアだったので、進化前はウーラーのガワを思いっきりベースにした怪獣(顔周りのイメージだけでもガラリと変える感じの微改造を施したやつ)にして、進化後だけでも全く新規のビジュアルの怪獣にする、みたいなところが自分の中で納得いく落とし所かも 結局のとこ両者とも見た目が見たことあるのがなんか受け付けないのだ

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "割とまんまな見た目のそっくりさん怪獣は今回やり始めたことってわけではないからそれ自体はヘンではないし、実際見せ方が良ければ特には気にしないとこあるってのはそれはそう"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "でもこの手の改造流用に風情というももを重視する身としては、話の前面に出てきて戦うような怪獣がおもくそどっかで見たビジュアルだと正直思うところの方がデカい メツオーガメツオロチはボス級な分なまじビジュアルの印象が余計濃く刻まれてるしなー..."

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "例に挙がってるノワール星人やアンヘル星人はストーリー上他に主となってウルトラマンと戦う怪獣がいる中で、薄暗めなとこでの登場だったり画面に映る時間が少なめだったりするからその辺あんま気にならないってのが個人的にはある その上で後からあっこれかぁって気付くのが楽しい的なとこもあったし"

どんとこい、ゼットアンドリュー on Twitter: "ガッツリ流用の最たる例としてピグモン&ガラモンを忘れてはならぬってのは勿論あるけど、これに関してはシリーズ黎明期故の産物って印象があるからなんとなく自分の中では同系統として含めてないのよな(思い切りが良すぎて一種の愛嬌が生まれてるためにもう自然にそういうものと受け入れてる面あるし)"

新規の怪獣や今までのシリーズに出たことのないような過去作怪獣をふんだんに繰り出してバラエティを豊かにしていたタイガ、新規の怪獣こそ少なかったものの怪獣や宇宙人を話の中心に据える作劇が意識されてた故に怪獣特撮の面白さがしっかり引き立ったZ、と怪獣の扱いという面でしっくりきた2作が直近で並んでたのもあって、 ウルトラマントリガーという作品における、怪獣をほぼ「その回の敵」くらいにしか捉えてなさそうに思えてしまう扱いにはやはり個人的に首を捻るところ。勿論それが決して全てではないけど、多少の差こそあれそれもきちんと推してこそ独自の面白さが引き立つのがウルトラシリーズなのでね...そこの魅力をフイにして他を引き立ててしまっては、そのシリーズでやる意義というのはなんぞやとなってしまうってのが本音

 

と、一オタクにしてシリーズのファンとしてのあれやこれを述べさせていただいたところで本編の感想へ

 

今回のストーリーは、前回ラストに遂にトリガーダークへと変身したイグニスの暴走と、それにより目覚めるメツオーガとの戦いを描いた話となっていました。

トリガーダークofイグニスは本能に任せるままに暴れるかのようなファイトスタイルが特徴で、更に予め手に入れていたザイゴーグとホロボロスのキーを使うことでパワーや俊敏さにブーストをかける擬似的なタイプチェンジも可能、と荒々しさと技巧派なところが良い具合に合わさったかなり戦闘の幅広そうな感じがありなかなか面白かったですね。ザイゴーグキー使った時の光の棘生やして相手をぶっ飛ばす技いたそ〜 キーを使ってブーストかけると口のとこが展開してクラッシャーみたいな造形が露出するのもタイプチェンジによるビジュアル変化を少しでも表現しよう的な雰囲気があって良いアクセント。キャラそのものはティガダークだけど、ファイトスタイルはイーヴィルティガ風味、能力強化はキリエロイドⅡのタイプチェンジにも通ずるものがあるなどけっこうティガにおけるライバル的ポジションのキャラのミキシングっぽい設定してるのが特徴的ですな

しかし現状イグニスが力を制御できてない感じであり、一度変身するとガス欠起こすまで敵味方の見境なく襲ってくるのがめちゃ厄介なところ メツオーガ戦の時基本邪魔しかしてこなかったからな...(辛辣) イグニスは力を御し得るのか、そしてもしそうなった時彼は最終的にどうなるのか、は「ウルトラマンの力を手にした者の運命」というところで今後のストーリーの重要なポイントの一つかもしれない

 

そんなイグニスをトリガーダークの力の矛先として定めたのはやはりというかなんというか、 故郷や仲間の仇であるヒュドラム。元々そのためにトリガーの力を求めてたげなとこあったし、ようやっと対抗する力を得たってことで今まで以上に憎悪剥き出しだったのが印象深かったところ

けどヒュドラムの方はイグニスの変身したトリガーダークをまともに相手にせずいなすばかりで、最後にはメツオーガをけしかけてトンズラこくなど、完全におちょくっていて全然余裕そうなのがあまりに無情。トリガーダークの力を手にして向かってこられてもなお、歯牙にも掛けなくていいくらいに思われていそうな意地の悪さよ...イグニスが現れ向かってきた時には「誰ェ?」みたいな態度取ってそんなキレられてもお前なんか覚えてないぞ的な雰囲気を醸し、イグニスがリシュリア星の話を出してきたら逃げ惑うリシュリア星人を蹂躙した話を饒舌に喋る、と今回のヒュドラムは煽りがめちゃくちゃ上手くてキャラがしっかり立ってたので良かったわね 絶妙に相手を逆撫でするのがうめぇ

 

今回はトリガーvsトリガーダークvsメツオーガの三つ巴の混戦がメインで、ドラマ面の捻りは少なめにストレートに巨大特撮での魅せをふんだんに織り込んでたのが面白かったところでした。夜戦、地下空洞、市街地と多様なフィールドを部隊に画の変化を多めにした戦闘、ガッツファルコンによる爆導策のパワフルな演出など、見応えある部分が多くて良かったね ストーリーの流れ的には最初のトリガーダークvsメツオーガのシーンを尺多めに取った分その間ケンゴ達がただ見てるだけっぽく思えたところが少々引っかかりはしたけど、エタニティの活躍とナースデッセイバトルモードの活躍を両立させた展開運びはなかなかに良きところでした。2戦目にして直接のフィニッシュを担当してもらえるとは割と優遇されてるかもなナースデッセイ号バトルモード

 

 

以上、トリガー第16話でした。トリガーダークの力を手にしたイグニスの動向を追うエピソード前編という感じで、大きな展開は次回を待つ感じになりそうげでしたね ヒュドラムとの決着、物語の中心への絡み具合など、正直彼が最終的にどういうところに着地するかはまだ全然読めないので、その辺しっかり注目しときたいですな

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた