AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

地獄か???(inトロプリ)

トロピカル〜ジュ!プリキュア

第36話「来たよ!人魚の国・グランオーシャン!」

感想レビュー

 

 

貝の中から自然発生的に産まれてくるグランオーシャン人、ファンタジー風味の設定とはいえ生命体の生殖形式としてあまりにも特殊すぎひんか() 「真珠みたいなもん」と言われてそこはかとなく納得したけど グランオーシャン人って貝の親戚みたいなもんなの?って話に一回なった時に数ある中からマテ貝を例に挙げるさんごの感性の尖り方好き

 

女王様からの招待を受けてローラの故郷・グランオーシャンへとやって来たまなつ達の休息の時を描く...と思ってたら、そこにはグランオーシャンを陥落させた後回しの魔女一派の罠が待っていた、という大波乱の展開を描いた今回のエピソード。元気そうになった住民達に出迎えられたり、大切な人である女王様から手厚くもてなされたり、色んな場所を友達と一緒に巡ったり...とローラが久方ぶりの故郷に嬉しそうな様子を見せていたところで、今まで接していた女王様や住民達といったグランオーシャンの全てがプリキュアを欺くための偽物、飾りだったと突き付けられる展開があまりにもえげつなさすぎて震えましたね...作品としても重要な要素の一つに位置づけられているグランオーシャンを舞台としてきただけあって、単なるほのぼの回で終わらないとは思ってたけど、伝説のプリキュア周りの情報の開示とかがされるくらいだと思ってたのでこんな思い切りぶっ込んでくるとは思っても見なんだ 女王様や住民達が地下に一様に横たえられ、ある者達は計画に利用するために明らかにヤバげな機械に繋げられる、という絵面を容赦なくローラ達に見せつけてくる尊厳破壊の描写のキレが怖かった みんなに振る舞われた普通に美味な料理はチョンギーレさんが作ってたんじゃない?というちょっとほっこりするネタ考察になんぼか心が救われた(

oog on Twitter: "🦀「さっきの料理は美味かったか?ククク…」 🦀「そうか美味かったか、それはよかった」"

 

にしても、後回しの魔女一派が偽の住民達を生み出すために使った「他人の記憶を取り出し、そこに記録されていたモノを本物そっくりに投影し実体化させる機械(バングレイみてぇやね)」なるものが、実はグランオーシャンに元々あったものだった(後回しの魔女一派はそれを引っ張ってきて利用したに過ぎなかった)、とかいう衝撃的な情報がしれっと語られしれっと流されたけど、他の方も言ってたようにこれよくよく考えるとなかなかに闇は深そうですよね...なんでそんな物騒な、というか色々倫理的なアレで問題出かねなさそうな代物が味方ポジの筈のグランオーシャンにあったんだ?っていう。「たまたま迷い込んできた人間のグランオーシャンにまつわる記憶を取って、その所在を分からなくしてから安全に逃すためのもの」と考察していた方もいて、これに関してはなるほどという感じだったけど、それを今回の本編中で明らかにせず引っ張ってるとなるとその程度で終わらなさそうななんか不穏な感じがあり...

何にせよ、ローラ達がそれを知って衝撃を受けてた描写からもなんとなく察せられるように、これが明らかになる時は近いかもなので興味深いですね

度近亭心恋 on Twitter: "グランオーシャンの記憶吸出し装置は今のところ 「迷い込んだ人間の記憶を吸い出して忘れて帰ってもらってた」 説が一番あーなるほどと思った"

違法バタピー on Twitter: "そうか、なんか迷い込んできた人間とかを記憶吸い出して帰してたのかな"

 

そもそも今回の話、先程述べたグランオーシャンの機械についてもそうだけど、まなつが夢に見た魔女とプリキュアの戦いのビジョンとか、夏休み回の時に南乃島でローラが洞窟で感じた香水の匂いが自分の故郷由来のものであったという事実など、今後のストーリーに大きく掛かってきそうな意味深な要素の示唆があったのが非常に気になったところでしたね。南乃島と人魚の伝説の関連は前にもちろっと気にしたことはあったけど、ここに来てわざわざまた拾ってきた辺り何かありそうだし、ここからグランオーシャンの人類との関わりの歴史とか、そこにまつわる隠された裏の事実なんかが色々明かされていくかも...なんて。

また、グランオーシャンへの行き来は本来人魚と妖精のみが渦潮の側面に作り出せるゲートを通じて行えるもの、と明かされたのも気になったところ。他の視聴者が触れていてたしかにと思ったポイントではあるんだけど、人魚と妖精がいないと無理だと言うならば、本編開始前や今回の後回しの魔女一派のグランオーシャンへの襲撃は一体どうやったの?という疑問が発生するんですよねこれ。「力技で行った」という身も蓋もない結論で片付く可能性もなきにしもあらずではあるけど、ローラが上記の行き来の秘密をわざわざ説明する下りがあった以上、何か意味ある昇華はしてきそうではあるしなぁ...何だと言うのだろうか。自然に考えれば「後回し一派に人魚か妖精に相当する存在がいる」となるんだけど、この辺第29話で仄めかされた伝説のプリキュアと魔女様の関係性とも絡んできそうな予感があるかなと予想してみたり。凄く黒い妄想だけど、魔女様とか他の幹部陣が実は何かの理由で故郷から追放された元グランオーシャン人だった(その上で上記の記憶をあれこれする機械が用いられ、彼らは自分達が元々グランオーシャンの者達だったことを忘れてる的な...)、みたいなこともあるかもなと トロプリの作風であんまそういうのはやって欲しくないけどな〜

 

その後はタコ素材に生み出された超強力な超ゼッタイヤラネーダの前にピンチに陥りながらも、グランオーシャンを好き放題に弄び嘲笑う後回し一派に怒ったプリキュア達の想いに応え新たな力の海のリングが誕生!...するも、それこそが狙いだった後回し一派にリングを奪われてしまい、更に戦いのどさくさでグランオーシャンを守ってた壁が砕けて崩壊が始まってしまう...!というめちゃくちゃに絶望的すぎる状況で締め。敵には徹底的に追い詰められ、その逆転の糸口もまんまと絶たれ、ローラの故郷は壊滅寸前、と1話の中だけでこんなひどいことになることある...?(震)

にしても、自分達にとって大切なものを踏み躙る敵の悪行への怒りから新しい力が生まれる、 という逆転への黄金パターンを巧みな挑発によって綺麗に踏ませるよう誘導してその新しい力を生み出させ、肝心なところでぬっと横から出てきてその力を自分達のものとして奪っていという容赦も身も蓋もなさ過ぎる後回し一派のガチプには参ったね...加減しろ莫迦中でも、露骨に他者を見下し、軽んじ、笑うような言動を取ってきたチョンギーレさん達の邪悪すぎるムーヴには、ここ最近の優しくほっこりする絵面の多さとのギャップも相まってかなりゾクッとしたなぁ。まぁ優しいのはあくまでも仲間内だけってのはずっと描かれてたところだったし、それ以外への敵意悪意が全開になるとこういう感じなんだぞってのを改めて突き付けられた感あるわね やっぱこういうところは現状敵としてブレないんだな...

そんな彼らが繰り出してきたタコ、 というか生物を素体にして生み出した超ゼッタイヤラネーダ。元より生物を素体にして生み出すのは可能だった、というかそうすることで従来品よりも強力なのが生み出せたけど、強力すぎて制御しきれなくなる、というところでずっと禁じてきていた切り札、みたいな位置付けでのバランスはなかなか面白かったですな 象キックもいつものバンクの流れをぶった切って打ち破るほど強力、とほんとヤラネーダシリーズはパワーインフレの速度がかなり早くてビビる 

しかし生物を素体に生み出せる、 となると危惧するのはいずれ人間も...というポイント。最終盤の追い込みでそういうことしてきそうだから怖いよなぁ...前作でも同じようなことあったしさ この辺果たしてどうなるのか

 

 

以上、 トロプリ第36話でした。グランオーシャンでのほのぼの回、に見せかけたあまりに尊厳破壊著しく、そして恐ろしく絶望感高めな大ピンチエピソードとなっておりました。ニチアサ休み明けでなんつうもん見せてくれんだ()

しかもグランオーシャンにまつわる不穏なあれやこれも少しずつ見えてき始めて、なんとも怖くなってきたぞこれ...トロプリの作風的にこのアプローチは良い意味でも悪い意味でも凄く今後が気になるので注目したいですね ともかく次回はめちゃくちゃ爽快に逆転して欲しい...!

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた