AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ゴロサンダーですよね?

ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA

第20話「青いアイツは電撃と共に」

感想レビュー

 

 

赤のカラーリングを青に塗り替えて新怪獣と言い張るマガオロチ→メツオロチを見させられて数話もしない内に、赤カラーリングのゴロサンダーを青く塗り替えて新怪獣バリガイラーと言い張る所業を見せられるの流石にちょっと思うところがあるんですけど

過去怪獣を色と設定だけ変えて新規怪獣ヅラで繰り出すパターントリガーでもうさんざっぱら見たから飽きたよってのもそうなんだけど、カラーリングの変え方まで丸被りしてるやつを短いスパンで出すのは流石にデザインのセンス無さすぎじゃない?というか、怪獣のデザインの管理が粗忽すぎない?というか何というか メツオロチだけだったら好みの問題で収められるんだけど、ここまでくるとちょっと制作側がテキトーすぎるように思えてしまうんですよね 制作側がその辺の怪獣事情に関して何をどうしたいのかについては全ては分かりかねるけど、雑にやっとけば良いという風に思われてもしゃあないですよこれは

 

覚醒したユザレを手に入れようと暗躍するヒュドラムの陰謀により呼び寄せられたバリガイラーとの戦いを描いた今回のエピソード。コミカルテイスト濃いめなバリガイラーのキャラを中心にした緩めの雰囲気が目を惹く話という感じになっていました。荒くれだけど饒舌で筋の通った一面も窺わせるなど、曲がりなりにもバリガイラーのキャラがしっかりと立っていてコミカルな雰囲気作りに一役買っていたなと バリガイラーの大元であるゴロサンダーがタイガ登場時にそのビジュアルから滲み出るコミカルさを発揮しきれず消化不良に終わったので、そのリベンジみたいな意味合いもあったのだろうか、とも思ったり。

ただ、運命を受け入れ戦う決意を決めたユナの想いを描く本筋の展開を同時並行で描く形になっていた分、バリガイラーを軸にしたコミカルなストーリー展開と、本筋の真面目な進行とで、微妙にどっちつかずの中途半端な塩梅になった感はあり、全体的にはあまりハマれなかったというのが正直なところ。バリガイラーとトリガーの相撲レスリングが始まったと思ったら戦場へ赴こうとするユナの姿がシリアスな感じに描かれ始め、そうしてたらユナが謎空間でバリガイラー相手に急に関西弁であざとい仕草し出すし(正直これやりたかっただけでは?と邪推してるとこある)と、どっちに振りたいのか分からんかったのよな そもそも前回の感想でも言ったけど、ユナの覚悟とかそれを取り巻く人々のユナへの向き合い方っていう部分については、第9話とかギャラファイ客演回を経てとっくの昔にキャラの掘り下げとして決着させたところだと思ってるので、それを何度も擦ってること自体本編の展開運びとして無駄が多いように思うし、ましてやそれで今回みたいなことになってるのは話の回し方として上手くないんじゃないかと思うんですよね。何かしらストーリー的に発展するものがあるならともかく、ユナも他のみんなも同じようなこと言うばかりだし、全体的な流れも同じようなものになってくばかりだからなぁ...キャラ描写やストーリーの積み重ねは多いほど良いけど、同じ内容の重ね刷りは単純に尺の浪費になっちゃうわけだし

 

そんなストーリー展開の中で、イグニスがユナの運命を受け入れ仲間のために戦おうとする意志を尊重し送り出す動きを見せていたところはキャラ描写として深みが出ていてけっこう良かったところでした。強い意識を持って何かを成し遂げようとするというところで自分とのシンパシーを感じた面があったのかな、とか思ったり。次回はイグニス主軸の展開になりそうだからそれを踏まえてレギュラー陣との距離を一つ近付ける意味合いもあったかもだが良い具合に描けてたなと感じます。

しかしそんなイグニスに関しても、強大な力を手にして暴走し拘束されるという展開を経た割には、軟禁と言えるかどうかも微妙な凄く緩い距離感でGUTS SELECTの近くにいる形に収まってるので、なんか展開の都合もあって処遇をふわっとさせてる感はあるよなぁとも。いつも移動に使ってた箒を本人が手に取れるようにしてあるのは理詰めが甘いというかちょっとご都合ではあると思う もっとガチガチに縛る感じにしておくことで深められるキャラ性もあったと思うのでこの辺ちょっと惜しい。

 

戦闘シーンの方は辻本監督演出ということもあって凝ったミニチュアが目を惹き、バリガイラーが結果として一緒に戦う感じの流れになったのも思いがけない面白さとして機能していて、全体的には楽しい部分多しで良かったですね 最近ご無沙汰だったパワークロー持ちパワータイプの出番も描かれて細かな要素の回収としてグッドでした でも個人的に辻本監督演出に求めてる面白さって凝ったミニチュアの魅せみたいなところよりも、ガンアクションやチャンバラを上手い感じに織り込んだバトルの絵作り(Xの時のルディアンの戦闘や、R/Bの時のvsオーブダーク戦の剣戟演出みたいな感じ)の方なので、そっちの方ももっと見てみたいんですよねぇ 凝ったミニチュアがウルトラマンや怪獣の戦闘中に前面に押し出されると良くも悪くもそっちに目がいってしまうし

 

 

以上、トリガー第20話でした。バリガイラーの個性豊かなキャラが存在感を発揮しコミカルな画をしっかり生み出している点は面白かったけど、やはり本筋と脇の要素とのバランスがちぐはぐに感じられ全体的には不満多しという感じ。イグニスの描写みたいに進展させたことで面白くなってる部分もあるので決して本筋進めるのが悪手になってるわけではないんだけど、もっと上手いこと取り回せたらなぁ、ともう終盤ではあるけど思ってしまう。流石に最終盤は本筋に注力していってまとまりが良くなってくとは思いたいけど

 

というわけで今回はこの辺で 最後まで読んでいただきありがとうございます

次回もよろしくお願いします 気に入っていただけたら記事の拡散等していただけると喜びます!

ではまた