AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

上等向かい風

機界戦隊ゼンカイジャー

第43カイ!
「風見鶏の頭は風の真向かい!」

感想レビュー

 

 

常に前方から吹く向かい風を後ろ走りで凌ぎながら戦うレッドレーサー(恭介)とゴーオンレッド(走輔)、あまりにキャラ像とマッチしていて笑う 必死の変顔とめちゃくちゃ綺麗なランニングフォームを携えながら後ろ走りで迫ってくる走輔の絵面、いとも容易くイメージできちゃうもん(

 

ムカイカゼワルドとの戦いの中颯爽と駆けつけて介人達を助け、共に戦うことを申し出てきたステイシー。だがその人格は彼の肉体に憑依したゲゲに乗っ取られていた...という筋書きとなった今回のエピソード。つかムカイカゼトピアって何...?何が巻き起こってる世界なの??? ほんとワルド出るたびほぼ毎度「〇〇ワルド/トピアって何だよ...」って考えちゃうの散々通ってきた道ではあるんだけどほんとに意味分からないから困ってんだよな(話を経るたび意味不明さまで更新していくのやめろ) ちなみにムカイカゼワルドはCV檜山修之さん。檜山さんボイスのチンピラ怪人はやっぱ最高やな...お前もそう思うだろう!!(謎圧

しかし介人達もすっかりワルド能力への対処が小慣れてきた感あるよなぁ...w 「常に前から追い風が吹くなら後ろ走りで動くようにして追い風にすりゃあいいんだよ!!」というアホなんだかロジカルなんだかよく分からん対処法好き  ゼンカイザーの後頭部が敵に向かってすっ飛んでいく特別仕様のゼンリョクゼンカイフィナーレバスターがいつにも増してシュールでダメだった()  最近は能力による支配に無理に抗うより能力の法則に従うことで戦闘の勢いにブーストかける戦法をよく取るようになってるし、相手を特定のシチュエーションに堕とすクセ強能力や精神支配系能力への特攻スキルが付与されてきてる気がする()

 

と、ムカイカゼワルドとのバトルははちゃめちゃにコミカルでありましたが、その一方で今回の話のメインとして描かれたステイシーくんの肉体を借りて不敵に立ち回るゲゲの動向は非常に不気味で、まだまだその真意が読めないのも含めて目を惹いたところでしたね。彼の言動を見たまま率直に受け取るならばやっぱり「トジテンドの崩壊」とか「下克上による支配」あたりを望んでるんだろうなとは感じられるんだけど、その経緯やその先で何を為そうとしてるかがまだ全然分からないので、濃く異彩を放つゲゲという存在の得体の知れなさが現状とても興味深く面白いなと。構図的には真っ当に介人達の味方をしてくれてはいるけど全然信頼できないし、マジで読めん...

そんな得体の知れない不気味さを湛えたゲゲinステイシーくんのキャラ性を声色や語り口、表情や所作で表現していた世古口くんの演技は実に見事でしたね。一見人当たりは良いけど絶妙に細かな感情の機微がこもってないあの感じが普段のステイシーくんとは180度ガラッと違っていて、文字通りに憑依されたかのような演じ分け凄かったよな...と。介人に仲間入りを申し出てきた時の「介人ぉ⤴︎」とか「入れて欲しいんだぁ⤴︎」といった台詞の節々に現れ出る猫撫で声的な声のイントネーションの上がり方が、ボッコワウスに擦り寄ってる時のゲゲの喋り方そのまんまだったの凄く良き

でも今ステイシーくんに憑依してるはずのゲゲが、トジテンドパレスの定位置にいたのはなんだったんだろう...?という疑問も。高度なAI仕込んだ影武者とかかもしれない(バラシタラさんもなんか訝しんでたし)けど、注目しときたいポイントですね

 

にしてもステイシーくん、身体を奪われただけでもうだいぶ可哀想なのに、彼の身体を借りてゲゲが行った下克上を見たバラシタラさんが「お前にこんな度胸があったとは、褒めてやる!」と賞賛してたのがまたあまりにも辛いよなぁ...憎っくき父を見返したくて今まで頑張ってたのに、その父・バラシタラさんが初めて掛け値無しに息子を評価したのが、ステイシーくん本人の行動ではなく、ゲゲが彼のガワで彼を装ってやった行動だったとか、あまりにも報われなさすぎる...ステイシーくんの見せかけに騙されている辺りに息子への情愛や関心の希薄さこそ窺えてしまうけど、ステイシーくんが「バラシタラの息子」 という立場で功を焦ったと勘違いした時の失望したような態度といい、今回息子が思い切って下克上を企てたと思って賞賛した様といい、バラシタラさんも(父としてではないだろうけど)ステイシーくんに見込むものがあったのだとは感じられるし、そこに応える前にゲゲに掻っ攫っていかれたの酷すぎる どれだけステイシーくんから搾取するんだ制作陣...(

 

と、不敵に立ち回るゲゲでしたが、今回の戦闘中バラシタラさんに対して強い敵対心を示すことがなく、介人達とも柔軟に連携しバラシタラさんと戦っていたことを「自分の知るステイシーだったらもっとピリピリしていて、『これは自分の戦いだから手を出すな』と言い、譲らない意地を見せたはずだ」と介人が指摘したことで、自身がステイシーくん本人ではないということが露呈(半分自分から白状した感じだったが)することとなりました。「ステイシーはこうする『はず』」という絶対的な確信とまではいかない言い方ながらも、今までの交流や対峙の中でステイシーくんの人となりや信念をしっかり理解していて、だからこそ細かな言動の違和感を捉えることが出来た、という介人がステイシーくんと今まで積み上げてきたある種の信頼みたいなものが感じられてグッとくる良いシーンでしたね。同時に、介人達との会話の中でステイシーくんの動向や人間関係について分からないことがあれば彼の記憶を探り話を合わせるという狡猾さを見せていたゲゲには、彼が介人達との関わりの中で見せ続けていた強い想いや繊細な感情を理解することも捉えることもできなかった、という対比も濃く描き出されておりここも痛快でした(記憶をさらって好きな時に絶対的な情報を得られる立場にあっても、それに胡座をかいて彼が咄嗟の時に見せる感情や言動にまで目を向けなかったのが失策であったなと)

しかしそれでもゲゲは余裕を崩すことはなく、自身がステイシーくん本人でないことを半分認めつつも「次に来る時は手土産を持ってくる」とまで言い放ったりして不敵に今の姿勢を貫く態度を取る、と相変わらず不気味な立ち回りを見せ終わりました。果たしてその真意やいかに...

 

 

以上、ゼンカイ第43話でした。いつものゼンカイ脳テンションの中、ゲゲの本格始動により物語に更なる一波乱が生まれる予感を覚えさせられた回。ゲゲの不気味な底知れなさがより際立ってきてここからどうストーリーを掻き乱していくか気になるところであります そしてステイシーくんの行く末も気になるところで...死なないで(懇願

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた