AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

一緒の彼方

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

第7話「ハルカカナタ」

感想レビュー

 

 

ナニィ⤵︎!?さくらが東京でスクールアイドルゥ⤵︎とかいうモンをやっとるだとォ〜〜〜!!??お前はフランシュシュやって佐賀を救うんじゃろがいこのボケェェ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!オラ〜さっさと連れ戻すんじゃい!お高く止まった都会のブルジョワジィ⤵︎なんぞに染まらせはせんz  エッ、ナニ?違う?声繋がり?なんじゃいそれ...

 

近江遥ちゃんのCVを担当する本渡楓さんが主人公・源さくらの声を務めるゾンビィ⤵︎アイドルアニメ「ゾンビランドサガ」の感想記事もよろしくね!!1期2期揃っております

ゾンビランドサガ - AnDrew’s小生意気レビュー記 記事リンク用

 

以上、安直な中の人繋がりネタの茶番と強引すぎる宣伝終わり(

 

 

ニジガクアニメの物語の折り返しとなった今回のエピソードは近江彼方メイン回。家庭のために家事やバイト、勉強に勤しむ姿や、妹の遥の前でいつになく張り切りアクティブなキャラになる様など、彼方のキャラに深く迫った内容となってました。今まではおっとりとした言動のマイペースな印象の濃かった故に、かなり真面目で家庭的且つ想像以上に色々考えているところや妹のことになるとかなり感情が出る一面は新鮮で意外だったし(「ふふふ...今日の彼方ちゃんは一味違うよ〜!!🕺」のテンションとポーズが今までのおっとりキャラらしからぬウッキウキの言動面白すぎるのよ)、今までコミカルに描かれてた突発的な寝落ちがそういった真面目さから自分を酷使してる故のものだったと描かれたのは驚いたよなーと

ちなみに本エピソードはニジガクアニメにおける平林さん初登板回であり、平林さんがデパプリでメイン構成やってる最中なのもあってちとタイムリーな感想になりましたな しかし次回がメイン回のしずくもそうだけど、同好会初期メンバーとして描かれていたのもあってなんとなくちょっと遅めのフォーカスになったような印象があるよね彼方 メンバー集結とか一通り落ち着いた後のフォーカスなので腰を据えたキャラ描写ができるタイミングに落ち着いたとも言えるが

 

姉の所属する虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の模様を見学しに遥がやって来る、というところで前半の話は展開。他所のスクールアイドルに虹ヶ咲の力見せつけるんじゃい!!!と良いカッコしようとするけど、気張れば気張る程カッコつかないかすみが非常にらしくて好きなところ。w 射出バランスボールの巻き添えくらったりと三枚目な扱いが似合いすぎるのも含めやっぱ矢澤の系譜やなぁと改めて実感() コッペパンの差し入れとかそういうナチュラルな立ち回りで人を笑顔にするとこも込みで良いキャラよな

あとあまり関係はないけどここの前半パート、練習風景の中で璃奈がしれっと前よりかなり柔軟ができるようになってるのに改めて気付いておっ、となったのがこの二周目視聴におけるちょっとした感嘆ポイントでありました こういうメインキャラの描写の端で他のキャラの成長とかがさり気なく描かれてるきめ細やかさが好きなのだ

 

後半では、同好会の活動に楽しげに励む一方、急家計を支えるための家事やバイト、 勉強との兼ね合いによる無理が祟って急に寝落ちしてしまったりする彼方の姿を見た遥が、姉に心から全力でスクールアイドルをやってもらいたいという想いからその負担を減らすために自分がスクールアイドルを辞め家族を支える決意をする、という近江姉妹の間の一波乱を描く展開に。いきなりスクールアイドル辞めるとかいうとこまでいく遥、思い切りが良すぎるにも程があるが、まぁ姉が急に電源切り替わったみたいに寝落ちするわ、周りもそれを「あーいつものやつね」みたいな反応で済まして枕や毛布をフツーに持ってきて冷静に対処してるわといった様子を目にしたら姉の体調について不安になるのはそらそうよな...となるんだよな(うつ伏せの彼方の顔を持ち上げて枕滑り込ませる一連の動作の手慣れた作業感ほんま好き)

ここのシーンの彼方と遥、2人とも相手を気遣いながらも自分の気持ちを曲げられなくてすれ違ってしまう様子のどうとも言えない雰囲気が凄く目を惹くところであり、人物の内面描写の描き出し方・絡め方が上手いよなぁと凄く感じますよね。今やってるデパプリにも表れ出てるけど、平林さんこういうキャラクターの個・複数双方における重厚な表現が上手なんだろうなと。「こんなことでお姉ちゃんと喧嘩したくない」と明るく振る舞ってピリピリした空気を長引かせないようにしてる辺りの遥の言動なんかも、姉を想う優しさとやや達観した感じのしっかり者な一面を感じさせつつも、とにかく彼方に有無を言わせまいとする感じのまだどこか子供っぽい頑固さも感じさせるという感じの絶妙なキャラ描写で良かった。また他の方が気付いてたポイントだけど、冒頭のスーパーのシーンでの彼方のトマトの陳列が凄くきっちり整ってて綺麗なのに対し、後半のスーパーのシーンでは並べ方もぐちゃぐちゃで隣のコーナーにまではみ出してる、ってところで、遥のことで混乱する彼方の感情を視覚的に描写してたのも上手い

 

にしても妹、引いては家庭のために身を粉にして頑張ってしまう彼方そんな姉を支えるために自分を犠牲にしようとする遥というこの2人の大好きな家族のために自分1人で何かを背負おうとする優しさと、それを押し通そうとする頑固さ」という姉妹で似た者同士なところ見ると、姉妹揃ってお互いに相手のことを心から愛しリスペクトし合えるくらいに凄く大事に育てられてきたんやろなぁ、と描写から感じ取れる近江家の環境がなんかしみじみきたところでありました。映像上で直接出てこなかったお母様も、「次のライブは絶対教えてね!!行ってきます」って書き置きを朝置いていったりと、忙しくて殆ど家にいないなりに娘をちゃんと見ていて彼女らの道を応援し見守っているのが感じられるなどめちゃくちゃ優しい人なのが窺えて、この辺の優しさも血筋として受け継がれてんのかもなぁとか思ったり

 

と色々悶着はありながらも、自分と同じように相手を大切に想うからこそ真剣に考え動こうとする遥の気持ちを理解した彼方が、遥の気持ちを受け止め認めた上で「お互いが同じ気持ちなのであれば、どちらかが相手のために犠牲になるのではなく、お互いに相手の大変なことを補ったりして支え合い、それぞれの大事なことをこれからも一緒にやっていこう」と答えを示し、今一度姉妹で通じ合うところへと収まったのが実に良きでありました。遥のことを守るためにも自分が身を引くしかないのだろうか、と思い詰め始めていたところで、仲間達の言葉を受けて「スクールアイドルとしてみんなと頑張れる同好会の時間は自分にとって譲れない大切なもの」だという自分の気持ちに真っ直ぐ向き合い、遥のことだけでなく自分の気持ちや大切なものも含めて守っていきたいという気持ちに思い至れたこと、そしてそれを貫き通す上で、今まで自分が守っているばかりだと思っていた遥が、精神的にも自分と同じように色んなことを考え、姉である自分のことを「守りたい」と考え動くことのできる一人前の人間になってたことに気付き、遥のことを「自分と肩を並べて歩んでいける存在」と認めたことをきっかけとして「『相手を大切にし支えたい』という同じ気持ちの下で共に支え合っていこう」という答えを導き出すに至った、という彼方の気持ちと遥との関係性の変遷を凄く劇的に描き出していたのが非常に良かったなぁ。

二人三脚でお互いの大切なことを尊重し支え合っていこう、というのはシンプルな結論だけれど、彼方の「自分のことも大切にしたい」という想いが欠けていれば彼方が自分のことを犠牲にして余計にドツボに嵌っていってたかもしれなかったし、遥がもう一人前の人間であると認めることが欠けていれば「妹のことを守らなきゃ」という想いから遥にも支えてもらおうという想いに至れなかったかもしれなかったし、というところで、彼方と遥の関係により深く切り込みしっかりと引き立てた実に見事な流れの組み方だったと感じますね もっと自分に正直且つ我儘になること、そして遥の成長と自立を認めること、という自身の内と外の両方に軸を置いた彼方の成長こそが一つのテーマになってたのかもな

 

そんな彼方が遥に向けて、共に競い合い切磋琢磨するスクールアイドルの仲間として「これからもお互いに負けないよう頑張っていこう」というメッセージを込めて送った「Butterfly」をテーマ曲にした彼方のソロパートも実に見応えがありました。羊の角を思わせる髪型や、眠り姫的なイメージが落とし込まれているであろうふわっとした全体の雰囲気に金のアクセントが効いた衣装といった「眠り」を象徴したような彼方のビジュアルだったり、映画のスクリーンを思わせる画面比の取り方やちょっと淡い映像の質感といった曲の優しいメロディにマッチする絵作りといった部分も目を惹くところでしたが、前述の彼方から遥へのメッセージというニュアンスをよりドラマチックに補強するように、姉のパフォーマンスを1人客席で見つめ感涙する遥のカットが挿入されてくるのがストーリーの流れとのマッチというところでも実に良きで、総合的な完成度は前回の璃奈のPVにも負けてないなぁと。動きの作画の細やかさとかもリアタイ当時から凄く注目されてたしほんとクオリティは随一なんじゃないかなと感じますね 鬼頭さんの歌唱力もすげぇしなぁ めちゃ良かったわ

 

 

以上、ニジガク第7話でした。遥との関係を軸にした彼方の変化をグッと引き立つ形で描き上げストーリーを盛り上げた沁み入るキャラ描写が白眉なエピソードでした。「自分の好きなことを思いっきりやる」的なところで作品のテーマを隙なく押さえてもいましたし、細かなところまでしっかりドラマが作り込まれていて見応えがあったなぁと。ソロパートのクオリティも非常の高く、総じてかなり評価の高い回だったなと思います。グッド

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた