AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

“ヘン”な子素敵な子

デリシャスパーティ♡プリキュア

第16話「らんらんって変…!?肉じゃがとウソ」

感想レビュー

 

 

最近デパプリ観ててなんかヘンテコ(悪い意味ではない)な感じするな...?と思った時、脚本もしかして山岡さんか?と考えるんだけど、大体当たってるのでなんか本作における山岡さんの作風が掴めてきた気がする。w(ちょっとクセの強い比喩表現とか、ここねが常識人的なところで立ち回るとことか大抵山岡さんの手並みなんだよな 実際今回も割とそう) 他の人にも増してユニークな表現や演出が多くて面白い、というアレ

 

同級生高木くんのふとした一言で「自分は“ヘン”」と悩むようになってしまったらんらんの苦悩が中心となった今回のエピソード。いつもよりも少し突っ込んで繊細なテーマに触れたエピだったかな、という印象でありつつも、そこが上手いことまとまった良い話でしたね。

それはそれとして、遂にあまね会長戻ってくるぞ!!つまりは茅野愛衣さんデパプリに帰還だぞ!!1ヶ月以上待ったぞ...!どうも再来週くらいにフィも来るっぽいので、そっちも超楽しみですね...でも再来週リアタイできないかもしれないんだよな...なんでよりによってここなんだよ...!!

今回はズバリ「他とは違う自分」みたいな感じのちょっとデリケートさも含んだテーマが中心になっており、そこをけっこうヒリヒリくる描写も交えて描いてきていたのが目を惹いたところでありました。自分の料理への好きの拘り/熱意が他の人とズレてることを気にして落ち込む前半のらんらんの描写はかなり生々しくて見ているこっちもなかなかに辛かったわね...(ハイテンションな喋りを矯正しようと急に敬語使い出したり、初期のバイオハザードみたいな挙動したりとらんらんの若干コミカルな言動も入っててなんぼか緩くなってはいたが)

実際あのくらいの年頃だと友人や学校という単位のコミュの中で自分が他の子よりも浮いてしまうことにいっそう敏感だったり、『普通』であることに神経質だったりして余計に考え込んでしまうんだろうから、とても解像度の高い描写であった 高木くんが軽い気持ちでらんらんのパーソナルな部分に踏み込んじゃったり、注意されても悪気なく「変なことを変って言って悪い?」って言ってしまったりする辺りも、若いからこその青臭さというか無遠慮さというかって感じでなんとも言えない残酷さがあったね...

 

そんならんらんであったけど、あまり長いこと引っ張らずゆい達の優しい励ましで少しずつ元気になっていってくれて良かった良かった。抑えようとしても収まらない食べ物への情熱がどんどん溢れていくの、これぞらんらんらしくて良きですよ

にしてもここで「何かについて他の人よりも熱く語れたりできる“ヘン”であることは素敵なこと」「みんなそれぞれ好きの形が違うだけ」「誰がなんと言おうとも、好きなものを好きと言うことに遠慮なんて必要ない」と、らんらんの心に刺さる良い言葉をめちゃくちゃ的確にまとめて言ってくれたマリちゃんは凄く素敵だったわね...他の人とはちょっと違うけどそんなこと全く気にせず自分を貫いて生きてるマリちゃんだからこその含蓄も相まって凄く深みがあったなぁと。若者のメンタルが不安定になった時それに親身になって寄り添いケアする良い大人の役割を超完璧にやってのけてて最高すぎますって(不意打ち気味に繰り出された「何からしやしょう〜!?(野太い声)」には思わずふふってなったけど、これも「場の空気を和ませ穏やかな雰囲気を生み出す言い回しがスッと出せるノリの良さ」「普段の柔らしい言動とは対照的な雄々しいテンションもここぞで気持ち良く繰り出すという、両方の個性の間に立ってるからこその粋な立ち回り」と、マリちゃんのああいうキャラだからこその性格の良さがじんわりと滲み出たさり気ないながらも良い台詞でグッドであった)  従来のプリキュアシリーズだとこういうメンバーそれぞれの悩みを同年代の仲間達との交流だったりであれこれ四苦八苦しながらも乗り越えていく流れがグッとくるところだけど、本作は大人な立場のマリちゃんがレギュラーとしてよく一緒にいて、大事な場面を良い具合にまとめてくれるのがいつもとはまた違った良さで好きなんだよね。良いキャラだよほんと 誇張抜きに出る度出る度株が上がってるで

総じて「人と違うことを恥ずかしがらずとも良い、寧ろ誇れ」的なメッセージ性が上手いこと発揮されてて良い作劇であった 最近のプリキュアシリーズはこの辺の描き方が上手いすね “ヘン”であることで誇らしくあれ、とても良いことだと思います  それで離れていく人がいてもそれこそ「好きの形が違う」だけなので、深く気にすることはないんだよな 「去る者追わず」も大事な精神よ(理解してくれる人もきっといるのでそっちを大事にしたげるべきなんや)

 

そして最終的には、高木くんの迂闊な発言や胡乱な話の裏にある大切な思い出やそこにまつわる料理の拘りに迫り、それを知って寄り添ってきてくれたらんらんと高木くんが通じ合う流れで綺麗に締め括られとても気持ち良いオチになりました。陽気な人ほど、とは言うけどけっこう繊細な子だったなぁ高木くん  思い出深い大好きな味の大好きな肉じゃがを口にして「オレの体は美味い肉じゃがで動くサイボーグ〜!!」とらんらんと良い勝負な“ヘン”な言い回しで感動を表現する高木くんをオチに持ってくるのが良かったよね  この独特さとドラマ性の落とし込み方が凄く山岡さんっぽい言い回しだよなぁ。w もうすっかりデパプリの味に馴染んだなと  しかし高木くん、自分の思い出に寄り添ってくれたらんらんのこと意識するような素振りを見せてたけど、これ案外今後進展あったりするんですかねぇ(下世話) 繊細なとこといい意外と気が合いそうだし良いんじゃないか 山岡さん担当回とかでスポット的にもそういう描写が今後もあったりすると良いなと

 

しかしブラぺこと拓海くん、シチュエーション的に戦闘に参加出来なかった前回に続いて今回に至っては顔出しもしなかったけど大丈夫か!?多分もうすぐフィも出るんだけどそうなったらますます出にくくなる可能性あるぞ!?置いてかれるぞ!!ゆいに良いとこ見せられるように頑張れ

 

 

以上、デパプリ第16話でした。ちょっと生々しいところを描きつつも、気持ちの良いメッセージ性を上手いこと押し出し綺麗に締めた良いエピソードでありました。デパプリの山岡さん回はけっこう打率高くて好きかもしれん

さて次回からあまね会長も戻ってきて話がいっそう大きく動きそうということで、ますますこの先が楽しみですね 個人的にも期待高まってますよ 物凄く

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた