AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

もうだいぶ厳しいと思う

仮面ライダーバイス

第43話「永遠の終わり、後悔の向かう先」

感想レビュー

 

 

後悔してる暇があったら反省してください

と、大二と製作陣の方観ながら言いたい気持ちになる そんな回

 

 

いよいよ物語も大詰め、といった感じの内容であった今回のリバイスでありましたが、今になってストーリーの穴や粗を埋めるのに必死になってるのが透いて見えて、しかもそれをすればするほどどんどんガタガタになっていってるという、なんかもういよいよダメなとこまで来ちゃった感あるな...と思ってしまうような作劇でなんともという感じであったというのが正直なところ。ストーリー中の諸要素の整理やとっ散らかった要素の消化のために、「遺言代わり」という名目でこの期に及んで狩崎パパにじめじめと過去の罪への後悔とかを長々語らせてもあんまり面白くないしモヤッとするんだよな...(劇的に作用してたかはともかく、死にそうになりながらもギファード作成や前回の元太への協力を果たしたことで狩崎パパなりの禊ぎは作品として描けてた印象だったので、そこから更に罪がどうこうと語らわれても流石にくどいんですよね)  しかもそれに繋げてさらっとカミングアウトした「ジョージに自分の悪魔を移植した」も、諸々の事情加味してもシンプルに最悪でえぇ...ってなっちゃうし総じて何の得も無いんですよねあの懺悔&カミングアウトのシーン  あと息子狩崎への悪魔移植の件に関しては、これを狩崎の冷血漢・マッドサイエンティスト的な性格の要因であろうとさらっと理由付けするような形で繋げてきたのが凄く嫌だったなぁと。狩崎のああいう性格は(自分の研究に対しては自分で責任を持つ筋の通し方との兼ね合いも込みで)序盤〜中盤のひりつく展開の中でもかなり好きなキャラ描写の一つだったから、それに対し今更日和った理由付けをされても冷ややかな気持ちにしかならなかったんだよなぁ...バイスの件といい全体的にそういう軌道修正が入ったのかもだけど、にしたってそういう方向への自然な転換ができてないので、自分達で作ったキャラに責任一つ持てないのかと

 

あと一輝の記憶消失の件に関しても、最近の描写含めコンスタントに印象付けるようにこそなってはきたけど、相変わらずサクッと葛藤っぽいものを描いて終わらせてしまうのでこっちの感じてる危機感の度合いとのズレは否めず、どうにも一輝の主人公性の補強にはならないなぁという印象。初めて記憶消失の事実を開示して間もないタイミングで一輝の決意とかを劇的に描いて一区切りつけておいたならまた別だったとは思うんだけどそうではないので、やっぱりずっと放置してきたツケが大きすぎたとしか思えないんですよね...他の方が言ってたように、対立中の大二との対話の中に「一輝が大二のことをじわじわ忘れかけていってるのを見て大二が動揺する」みたいな形で入れ込んでドラマ的な盛り上がりせしめることもできた(それならば大二の心変わりのきっかけもさりげなく作れたはずだし)はずなんだけど、「一輝の問題」以上でも以下でもない本筋とは全然関わらない要素になってるせいで膨らませようがないからなぁ なんとも

 

また大二周りの話がもう終盤だというのに相変わらず引き摺りっぱなしなのも悩ましいというかなんというか。前回の元太パパとの絡みが一つ内面を動かすきっかけとなったと思ってたのに、結局ふりだしに戻ったみたいな迷い方してばかりなのでなんだったんだろうみたいな気持ちになるんですよね(前回を全く踏まえてないわけじゃないんだけど、一輝とさくらの手を取ろうとしたあの下りが活きたような感じかというと微妙という感じ)  ヒロミさんが何か大二のメンタルの支えになるのかと思ってたら別にそうでもなかったことといい、なんか大二周りの話って、進展があった/心境を変化させそうな何かが出てきたと思っても結局大二が同じようなところで留まってばかりにしか見えないから追っていく甲斐が感じられないのが視聴感として辛いんだよなぁ  カゲロウの存在を大二の内面と積極的に関連付け始めたのも一応納得できる作劇ではあるけど、カゲロウ退場→ホーリーライブ誕生というイベントをなまじ劇的な演出でやっておきながらその後大二が不遇に陥り荒れ出す展開に持っていったというのがそもそものボタンの掛け違えなので、やはり遅きに失したとしか思えず

 

と色々ダメなとこが多かったけれど、光が家族の仇討ちのため、そしてウィークエンドの一員としての使命を果たすために赤石長官に決定打を与えるという筋を通したところがまぁ良かったなと思うところ。「密かに特訓してた」みたいな即席の文脈作りには少々引っかかったものの(家族絡みの因縁、という今まで一応積んできていたところをもっと押し出し昇華した方が劇的になったと思うんだよな)、今までなかなか魅力を作れなかったなりに一キャラとしての筋は通せたと思います。もっと今までにしっかりキャラを印象付けできてたらな...と惜しまれる  問題はこんな大きなイベントこなした後で、最終盤において空気と化さないかが心配だが...やることやったしで捨てキャラにするのはやめて欲しい

 

 

という感じで、正直もう厳しいな...というのを感じざるを得ないエピソードとなったリバイス第43話でした。ここまで厳しいことになってる作品は滅多にないのでなんとも ここまできたら最後まで追うつもりだけど、せめて最後くらいなんとかまとめて欲しい...

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた