AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

分け合う美味しさ

デリシャスパーティ♡プリキュア

第35話「ここねとお別れ!?いま、分け合いたい想い」

感想レビュー

 

 

ドンブラくん、デパプリちゃんを見なさい あのくらいが休み明けの適正情報量です ギーツくんは新章開幕に際しての盛り上げだからあのくらい入れ込んでくるのは大いに納得だけどドンブラくん、君は急激に張り切って怒涛の勢いで情報や構図を入り乱れさせるんじゃありませんよ 聞いてるんですかドンブラくん ドンブラくん

休み明けニチアサ、ドンブラがあまりにも無法かましすぎてて(ギーツくんはまぁ適正盛り上げだよ)改めて思い返した時平常運転のデパプリがあまりに平和(

 

マイラ王女からのお誘いに端を発する芙羽家のお引っ越し話、その中で様々なことを思うここねの内面にフォーカスする話を描いた今回のエピ。学校の沢山も友人達との何気ないけれど幸せな日常の交友の風景や、銀杏並木の街道(通称剣崎ロード)のベンチで黄色い銀杏の葉が舞い散る中前後に暮れる様など、ここねがこれまでの人間的な成長の中で得てきた大切な繋がりの温かみや引っ越しでそれらと離れ離れになってしまうことへの複雑な想いといったここね周りの描写が内・外の両面からしっとり丁寧に描き上げられる様が目を惹くかなり濃ゆいここねメイン回でしたね。芙羽様呼びされてた初期の面影はほぼ無く、もうあんなに多くの友人に囲まれててこう、良かったなぁ...と親心で見てしまう(どの立場)

一方ここね周りの描写が少し湿度高めに描かれる分、それを取り巻くゆい達の描写はあまり湿っぽくせずコミカルさを押し出した演出に終始させてたのがなかなか良いバランスで好きだったところ。「お、落ち着け(お茶ダバダバダバ)」とかいう古典リアクションするあまね会長好き  こういう少し込み入ったシリアスめな話の時に敢えて話全体を湿っぽく描かず緩めに描くようにするってのはやっぱりデパプリならではであり好きなところですねぇ 必ずしもそうすることが描写上正解というわけではないけど、本作は緩くするとことまじめに描くとこのメリハリをしっかり意識してあるから全体として視聴感が気持ち良いのだ

 

また今回はそんなここねの話を通しての肝として「分け合う」という要素がドラマ面で印象深く押し出されており、引っ越しのことで思い悩むここねを気遣うゆい達のお弁当の中身の分け合い本当は友達と別れたくないというここねの本音の家族との共有ここねのその気持ちを受け止めた上での大変なことや大切なことを一緒に分かち合いながらの芙羽家の決断など、ここねが自分を取り巻く大切な人達と一緒に色んなことを共有していく様が凄く沁みる作劇となっていて良かったですね。幸せや楽しいことに加え、辛いことや大変なことを一緒に背負い合い支えることもまた「分け合う」ことであるとして、悩むここねの心に寄り添う友人や家族の温かさが彼女の光になるという展開が、これまで友情を築いたり家族の絆を再確認したりしてきたここねのドラマの総決算的であるという意味でも凄くグッときたなぁと  パパやママが娘のことをしっかり見つめその悩みを見出した上で今度はしっかりその本音に向き合ってくれたの、第23話からの地続きとして芙羽家の関係性の良い深まりが見られて沁みたね...「家族同士、離れていても気持ちは一緒」というのをしっかり確かめ合った上で、ママが向こうで頑張ってパパはこっちでここねと一緒に寄り添う、という、家族としての幸福や苦労を一緒に分かち合っていく形を見出したオチも良い味わいであった 3人が家族で卓を囲む団欒の象徴たる情景を最後に入れて締め括ってくれたのもグッド

「一緒に美味しいや楽しいを分かち合う存在がいること」というところを深めていく話から入った最初期から始まり、そこから変身するに至ったスパイシーの名乗り台詞が「分け合う美味しさ」にもなっていたように、分け合うことというのはここねのキャラ性の一番の柱であるというのはこれまでも一貫していましたが、今回はそこをしっかり今までのエピソードも踏まえた上で凄く劇的に昇華してくれてめちゃくちゃ良かったですね。「美味しいや楽しいを分け合うこと」が主軸になってきたこれまでの話を経てここでここねの困難を主題として取り上げた上で、「辛いことや大変なことを一緒に背負って支え合い進んでいくこともまた分かち合うこと」という形で周囲の人達の存在をより劇的に絡めてきたのが本当に芸術点高くて最高  ここねは本作で特に好きなキャラの1人だしそのドラマも強く注目してきたところだったので、凄く良いまとめ上げになって嬉しい

 

 

以上、デパプリ第35話でした。ここまで述べた通りここね主軸のドラマの総決算という感じのエピになっていて、彼女を取り巻く色んな要素やテーマ性、人と人の繋がりをとても綺麗に昇華してて最高であったなという感じですね。感嘆 ここね周りの話にこういう感じの描写を入れてきた辺り、各キャラのドラマをいよいよまとめ上げに入ってきた感があるし、いよいよ物語も大詰めかなという雰囲気もしてきましたね。他のキャラのドラマ、そして本筋の行く末を期待して見守りたいですね

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた