AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ヤプール(って、誰?

ウルトラマンデッカー

第19話「月面の戦士たち」

感想レビュー

 

 

カナタ/デッカーを地球から締め出してウッキウキだったのにおよそ数時間後(多分)にはもうカナタが地球に戻ってきちゃってた時のアガムスくんの気持ち、どうだったんだろうね おもろ(酷) カナタが戻ってきたのをすぐ知って密かにキィ-----ッ!!!!!!ってなったのか、後のエピソードで遭遇して知る羽目になりその場でキィ-----ッ!!!!!!ってなるのか、そこが重要です(酷

 

ヤプールにより宇宙へ放逐されたカナタ/デッカー、しかしケンゴによってその危機を救われ、地球へと戻る前にスフィアに占拠された月面基地を救う戦いへ協力する運びに、という内容となった今回のエピ。坂本ハヤシコンビ再登板のデッカー再客演エピということで正直当初はゴリゴリに不安だったわけですが、繋ぎとなる前回のエピをしっかり手堅くまとめて盛り上げてくれた上で今回のエピも凄く良い感じに描き上げてくれて非常に満足度高しでありました。上から目線気味ではあるけど、やればできるやん!!となったやつ(マジで上から目線すぎる

 

大筋としては月面基地奪還作戦的な感じ(最終的にこっぱみじんになっちゃったけど)でアクションや戦闘が主体の話となっていましたが、一方でストーリー面の方も程良く見所があって悪くなかったところでありました。今まで安否不明になっていたカナタの両親達が火星に避難して無事でいることが明かされ(言及たしか無かったけど多分他の火星旅行者もそうよね)、そのことへの安堵と彼らがケンゴに託したメッセージを通じて受け取った両親の想いを受けたカナタが今一度「アガムスのことも大切な仲間達も、守りたいものはみんな守る」という決意を新たにしたことで、終盤に向けてグッと物語が引き締まる形になったのが良かったですね 冒頭にケンゴと出会ってからの展開が多少足早だったり、話一本分使って描くくらいのやつでも見てみたかったケンゴの両親の安否にまつわる要素の消化がちょっとサクッと済んだ面もあったりと多少の引っ掛かりはあったものの(この辺のドラマ面の慣れなさにも感じる部分はある意味ハヤシさんのホンの個性なのかも)、デッカーの物語として概ね良い感じのまとめ方であり良きであった 前回今回とアガムスも絡めた話の展開のさせ方として良い仕事してくれたなと思います ケンゴも存在感を出しつつほんのりきっかけになってくれる感じの動かし方でちょうど良かったしね ほんとになんで第7、8話はああいう感じだったのかが余計きになってしまう...

 

そして今回のメインとも言える戦闘パート。かなり大胆に戦闘に大きく振った構成にはなっていたけれど、二大ウルトラマンに集中してフォーカスできてたのもあって躍動感・スピード感に溢れるアクションを純粋に堪能できる演出・構図となっており非常に楽しかったですね。ケンゴとカナタの生身戦闘からの変身・等身大ウルトラマンの戦闘、と等身大アクション多めだったのは坂本監督の十八番という感じで絶好調キレッキレなのが実に良かった トリガーもデッカーもTDの意匠を持ってるから等身大戦闘がかなり良い感じに映えるのよな 特にトリガーは本編での等身大戦闘がついぞ無かっただけに新鮮味もあったしとても惹きつけられましたね。しれっとバク転を何度も繰り出すケンゴ、というか寺坂さんのエゲつない身体能力もめちゃ凄かったし、トリガーの等身大戦闘の映えっぷりを体感できたのは大きかったなぁ トリガー本編でもやっぱり等身大戦闘やるべきだったなと勿体無さを感じちゃうな レイビーク星人くん...

 

巨大戦の方もなかなかやる機会の無い宇宙空間シチュでの戦闘で、前回の客演では殆ど活躍の無かったグリッターがダイナミックと共に戦う最強フォーム並びの豪勢なバトルも見られたので新鮮さがあって実に面白かったですね。思えば直近2作品の最強フォームのガッツリとした並びってニュージェネシリーズの劇場版とかでもあまり無かったし、それがTVシリーズで描かれるというのはなかなか派手で良いよね グリッターでのデュアルソード使用も色的に合っててグッドであった

 

という感じで戦闘盛り沢山で進行した今回だったけど、最終盤に向けてかスフィアの脅威度が改めて強調されたことでストーリーであったところも目を見張るポイントでありました。無人の施設だったとはいえ月面のけっこうな大規模基地を制圧していて、そこに入り込んだ者も多次元からの侵略者だろうとウルトラマンだろうと物量で押して飲み込み...と本作におけるスフィアの恐ろしさを徹底的に統率された無数の群たるところにあることを改めて印象付けたなと。ダイナ版は比較的大々的でない&頻繁に出ないけど一発一発がデカいのに対し、デッカー版はかなり精力的な上に物量で押してくるから別ベクトルで厄介なんすよね...

あとあんなどこまでも煮ても焼いても食えない奴みたいな感じのヤプールをも飲み込むほどの支配力も恐ろしかったところ。スフィアにあっという間に取り込まれたヤプールが「ヤプール死すとも〜」と最期にいつもの恨み言を残していこうとしてたと思ったら、じわじわと自我を喪失し最終的に「ヤプールとは...なんだ?」となってしまう様はシンプルにスフィアの恐ろしさを感じさせられる一幕だったわね あの恨み言言い出した時はあーハイハイいつものやつねみたいな感じに思って油断してただけに、ヤプールの自我が消える様は余計に不意打ちだったわ(最初は憎々しげな声色だったのに、ヤプールとはなんだ?ってなってる時には逆に穏やかな声色になっていってるのが良いよね) ともすればヤプールを噛ませにしたとも捉えられかねない演出ではあるけど、ウルトラマンへの強すぎる憎悪と執着によって何度も蘇り付き纏い続けるしぶといヤプールだからこそ、その強力な感情さえも塗り潰すスフィアの干渉力が際立ったとも言えるしこれは上手いと言えよう

あとスフィア、途中で捕らえたケンゴからトリガーにまつわる記憶をスキャンし取り込む様子が描かれていて、これが後々どう影響してくるかも気になる。最近なんかのステージでスフィアとトリガーを絡めたとあるキャラ(メガロゾーアではない)が登場したそうだけど、もしかしてデッカー本編にも出てくるんだろうか ともあれ目が離せないね

 

 

以上、デッカー第19話でした。トリガー再客演エピということで二大ウルトラマンの共闘を密度高めに描きつつ、デッカーの物語の方も良い感じに推し進めてくれた面白い回でありました。坂本監督およびハヤシさんの特色が前回共々かなり良い形で出力されてたのがとても良かったよなぁと ここで楽しめたのがほんとに一番良きところだったわよ

さてデッカーの物語もいよいよ20話に突入ということで、もうそろそろ終わりも見えてくる頃なのでここからの追い上げが楽しみすね 期待

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた