AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

二つ名がまんますぎる

ウルトラマンデッカー

第23話「絶望の空」

感想レビュー

 

 

来週、総集編!!www

うがあああああああああ(爆散する音)

来週はマジの年末だから一応もしかしたらとは思ってたけどもさぁ!

 

記憶を失ったアガムスと向き合うカナタ、そんな中で更なる勢いを増すスフィアの攻勢を描いた今回のエピソード。ラストの展開としてもクライマックスに向けての導入とも言える感じになっており、いよいよ大詰めという雰囲気が増してきたなと

 

しかしアガムス、一時的な記憶喪失となった上でのカナタとの対話を経てなお全くブレないとなると、いよいよもって心変わりする余地はあるのだろうかとちょっと心配になるな...と。なんのしがらみも因縁もない素のアガムスが穏やかで仲間想いな性格の、相手の純な心に優しく向き合い語らってくれる好漢であったことが今回の展開を経て感じ取れた分、それを今のような諦観に塗れきった悲しき破壊者に変えた絶望がどれほどのものだったのかがいっそう身に染みて痛感できてしまったし、それを突き崩すなんてよっぽどじゃなきゃ厳しいのでは...って想いが余計に強まってしまったんだよなぁ(素のアガムスの人となりがアサカゲ博士やってた頃のそれに近いのが尚のこと辛いんだよな...アサカゲ博士を演じてた時どんな感情だったんだよとかかつての自分をどんな風に俯瞰してたんだよとか考えるの地獄すぎるッピ)  記憶を無くして素の状態になったところでカナタと改めて向き合ったことがアガムスを変えるきっかけになる、みたいな王道ラインの展開かなとも若干思ってたのにアガムスの悲壮すぎる歪みがキャラ性としてより強固になっただけだった...

でも割と本気にここまで来るとアガムスがどうなるか読めないとこは大きくなってきたよなぁ アガムス自身は本当に根っこは真面目で善良なのが窺えるしだからこそ救われるべきとも思う(救われるだろうと信じてるとこは強いし)んだけど、残り2話3話も無いのにここから救えるんですか...?えっこの状態から救える展開あるんですか!?最終回でジャグを救ってみせたオーブの前例を信じるべきか

 

というアガムス周りの悲壮さが強まる流れと共にスフィアの大攻勢が強まっていく怒涛の展開の中、前回ラストの流れを経て遂にソウマがカナタ=デッカーという真実へ思い至る運びへ。多くは語らず、今までの出来事を脳内で反芻させる形でスッとその解へと至るのが聡明な“見つめる天才”リュウモンソウマって感じで良かったな...チビになったデッカーのド下手くそなジェスチャーを根拠として回想する描写が無かったのは何故なのか(シリアスな空気感がぶっ壊れるからだよ)

そんなソウマがスフィアの攻撃で街や地球が危機に陥る中、カナタに対し「お前はやるべきことをやれ」と敢えてハッキリ言うことはせずカナタの背中を後押しし送り出す様は今回のハイライト。個人的には最初ソウマがその事実を踏まえた上でカナタに真っ直ぐ向き合い色んな想いを伝えるみたいな流れ(過去作で言うとこのムサシとフブキ隊員の正体バレシーンみたいなテイスト)になるのかなとも考えていたので、今回のこの展開は初見だとちょっと物足りなくも感じてしまった(この辺は同じような構図のハルキとバコさんの正体バレのシーンがめちゃくちゃ良かったからこそ物足りなく感じた面もあったかも、とはちょっと思うところ。敢えて多くを言わず送り出しその瞬間を見ずにいてやったバコさんの振る舞いは年長者としての深みと渋さがあったからこそキャラ的にも映えたと思ってるし、そこをまだまだ若輩なソウマのそれと無意識に比べてしまったかもしれん)のですが、改めてじっくり掘り下げてみると、戦場の真っ只中でカナタが真っ直ぐ全力で為すべきことをやれるルートを最短で引いてみせた、という感じでソウマらしい的確さとカナタとの間に築いた絆に基づく情みたいなものを同時に感じさせる仕草となっていて、今までのソウマの総決算としてグッとくるものがあったなとも思えたのでこれはこれで実に良きであったなと。「お前がデッカーなんだろ」とか言わずにカナタを送り出したり、オペレーションを真っ当し背を向けていたことでカナタの変身の瞬間を見ていなかったりといった節々の言動も、「超常の光の巨人・ウルトラマンデッカー」ではなく「暑苦しくも真っ直ぐで眩しい、自分達と共に戦ってきたかけがえのない仲間にして1人の人間である“アスミカナタ”」に向き合いたいという感情があったりしたのかなとか思えたりしてまたグッときたしな...たとえウルトラマンであろうともソウマにとって今まで通りカナタはカナタだしさ  ともあれ、多く言葉を交えずともソウマ周りの今までも蓄積を劇的に昇華させた良き展開であったなと。良かった

 

そうして様々な者達の想いが交錯する中、遂にスフィアの本体たる怪獣・マザースフィアザウルスが出現。地球の近くへやってきていたトリガーと一戦を交えんとしていた...というところで今回は締め。なかなかにズッシリとした佇まいとディテールの細かさが怪獣らしい威圧感を極限まで高めたビジュアルが強烈に目を惹くマザースフィアザウルスですが、登場から良い存在感で実に良きでしたねぇ。どデカい隕石状のビジュアルから頂点がパックリ割れて顔が現れ怪獣の姿を見せつけてくる様は、平成初期辺りのウルトラシリーズにおける不気味で強大な未知の生命体としての怪獣の演出に通ずるものがちょっと感じられて個人的にかなり痺れました(規格外のスケールの演出と生物的な不気味さの演出のが同時にくるというとこでディグローブをちょっと彷彿とさせられたり)

にしてもまさかトリガーとのマッチが実質的なデビュー戦になるとは驚きでありここは面白い展開運びでしたね。フォロワーさんも言ってたけど、ウルトラシリーズの今までのラスボスよろしくデッカーを一度下す圧倒的な力の見せつけ的なところがデビュー戦になるもんだと思ってただけに、これは意外性があり良い意味で意表を突かれたなと。なんだかんだでトリガーはあの世界観における先達にして実力者のウルトラマンとしてデッカーという作品で良い存在感を発揮するように描かれてるし、まず最初にそこをぶつけるというのは前作キャラの活用としてもラスボスの格の描写としても面白くなりそうで良きね(ダイナにおけるティガの存在とはまた別な形で良い引き立て方にはなってると思うよデッカーにおけるトリガーの存在)

しかしマザースフィアザウルス、二つ名が「最強スフィア獣」なのはもうちょいなんかなかったかなぁ、とは正直なる() 捻りのなさと直球さよ。w 分かりやすいけどもさ!!

 

 

以上、デッカー第23話でした。クライマックスに向けての導線を引く準備って感じのストーリーになっており、その中でアガムスやソウマのキャラ描写が良い感じに活きたエピソードとなってたなと思います。マザースフィアザウルスの演出も良い感じに痺れてグッド

さて次回の総集編を経て年を跨いだ後はもう一気に終わりまで駆け抜けるという感じになりそうなデッカー、どういう着地になってくか楽しみなところです 見届けるぞ

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた