AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

その名は「ウルトラマン」

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トクイテン ノ ソノ サキ ニ

特異点ノその先に

 

『怪獣被害が頻発するこの地球に、巨大な飛行物体が現れ...』

─効果無し!!」

「第2防衛線まで後退ッ!!」

 

ウチュウ ヲ ツラヌク タンペキ ノ ラセン

宇宙を貫ク丹碧の螺旋

 

『ネットワーク汚染が拡がっています!!』

「この現象の原因を探れ」

 

マイアガル トウシ

舞い上ガる闘志

 

「君は、あの50m級の宇宙人をどう思う?」

「『我々を助けてくれた』、それは、紛れもない事実です」

 

「何十年も前から宇宙飛行士達の間で噂されていた

 

未確認大型宇宙人のコードネームだ」

 

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ULTRAMAN

 

アガる!!!(でぇ興奮)

 

時は2023年3月25日、午前4時21分というイかれたお時間(続報公開が4/21なのでそれに準えたのではということだが)円谷プロダクション公式関連のアカウントやチャンネルからポンと発信されたPVが、特撮界隈を大きくざわつかせました。

かのPVはTSUBURAYA IMAGINATIONにて配信となった劇場版ウルトラマンデッカーの本編(および配信限定の松本さんと中村さんのインタビュー)の後に突如流れたものであり、当時もツブイマ鑑賞勢の間で(アレってさ...)とひそひそと語られていたのですが、今回正式に全体へ向けての解禁と相成ったということで、ツブイマ鑑賞でこちらにいち早く触れた身としては「ようやっとガツガツ語れるな...!」と興奮している次第。いやほんと、当時アレ見た時めちゃくちゃアガって仕方なかったんですよ...凄いもんが来たよなと  下記ツイートはツブイマで目にした当時の興奮を書き殴ったツイート。

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このPV、公開時期的に順当に考えればデッカーの次回作となる本年度の新作TVシリーズのトレーラー的なものだと思われる(トリガー劇場版も配信の最後にデッカーのPVが入ったし、作品情報もおおよそこの時期の公開だったし)のですが、今回のこれの何がそんなに驚愕だったかって、やはりこの令和の時代に所謂リアル路線・ハード路線という形になるであろう非常に硬派なSF特撮ドラマとしての雰囲気をPVの時点からゴリゴリに押し出してきたところであるなと。ここ最近のウルトラシリーズは各作ごとに大なり小なりはあれど、キャラクター売りを意識したウルトラマンやレギュラーキャラの描き方や所謂ヴィランと称される悪役キャラの定番化をはじめとして、キャッチーな要素や作風を濃くする傾向が強かった(それ自体は決して悪いわけではないのだけど個人的にはちょっと思うところもあり)だけにデッカーの次もそうなのであろうとなんとなくぼんやりと考えていたので、その予想を裏切ってめちゃくちゃガチガチのミリタリテイスト・SF色を押したものがお出しされてきたのは良い意味でかなり面食らったんですよね めちゃくちゃぶっちゃけたこと言っちゃうと「今の円谷にこういうのやる度胸あんだ...」って思ってしもうた(クソ失礼) 一ファンとしても原理主義を説くなどという生意気で無粋なことをしたいわけでは決してないというところは念押ししておいた上で言うのだけれど、やっぱりSF特撮ドラマとしての独自の魅力溢れるシリーズを今まで観てきて、その魅力に惚れ込んで今も追っているファンの身としては、その方向性のテイストを押し出そうとしてる雰囲気が感じられるのはこう、自ずとワクワクしてしまうんですよね...かなり大胆な舵取りという感じでもあるので、「ほ、ほんとにやるのか...!?」と半信半疑さすらある感じの期待感

 

と、前置きは長くなりましたが、今回は件のPVの内容を勝手に自分なりに色々掘り下げたり掘り下げなかったりして、来たる4/21の情報公開に備えてこの新作がいかなものになるのかを考えたりしようかなと思います。かの新作が楽しみな皆様もお時間あれば是非お付き合いを

 

 

てことで色々触れていくわけですが、まず一番に気になったのはやはり先程も着目したリアル路線・ミリタリ要素のプッシュ「怪獣被害の頻発」という台詞が何かの中継かニュースのアナウンスっぽい雰囲気をしているところからして、怪獣の脅威が一種の災害として扱われ人間社会を取り巻く一つの要素となっている世界観が舞台であることが窺えるし、また「〜効果無し(前半は台詞被りでどうしても聞き取れなかった)」「第2防衛線まで後退」といった何かの通信と思しき台詞の数々を聞くに、怪獣に立ち向かう防衛組織(に類する何か)は存在しているながらも、怪獣達相手に投入した戦力がマトモに通用せず後手後手に回ることも多いらしいというかなりシビアな状況も感じ取れるしと、この僅かな台詞の中にもう既に高めのリアリティラインを見て取れるのがかなりビビッとくるよなという感じなんですよね。他のウルトラシリーズも出だしはだいたいこういう感じではあるのだけれど、ガチガチにリアリティある軍事的な通信の内容からして特殊戦闘機やら特空機やらのSFフィクション的な戦略の存在はあまり感じられないし、TVシリーズここまでなかなかにハードモードスタートなのはだいぶ珍しい感じがある  さながら「シン・ウルトラマン」におけるウルトラマンが姿を現すより前の禍特対vs禍威獣が主軸となった冒頭部分のようであるし、なおのことそういう方向性の強調というところへの力の入れように期待が高まるよなといったところですね。

加えて「ネットワーク汚染」というワードからしておそらく怪獣だけではない更なる脅威の到来も示唆されているところであり、人間達がそれにどう立ち向かっていくか、というのが話の一つの筋になっていきそうなのも楽しみなポイント。まぁ人間社会にまつわるネットワークを侵食しようとしてくる行動をとってる辺り、件の存在はパッと聞いた感じでも穏やかな存在を指すものではない、というかほぼ悪意ある存在に違いはなさそうだよな...と。台詞だけだとまだどんな存在かは想像もつかないけれど、せっかくリアル路線を押して宣伝しているわけだし、ニュージェネヴィラン枠的なテイストよりかは(まぁこれはシンプルに個人的な好みとは違うというとこも大きいが)、スフィアやカオスヘッダーみたいな作品通しての敵になるような未知性の高い脅威になったりすると良いな、と思う  前年にヴィラン枠であるアガムスとは別で全体通しての敵として投入されたデッカーのスフィアが、ちゃんと原典よろしく未知性の高い敵として最後まで描かれニュージェネシリーズにおけるその手の例の一つとして存在感を示したのは大きかったと思うので、その成功を活かす感じで今作もその手の敵をぶっ込んでくれるなら嬉しいな...というやつ

そして中でも最も気になるのは何と言っても、「巨大な飛行物体(ここも後半は台詞被りがあってほんとに「飛行物体」って言ってるかはちと微妙)」「50m級の宇宙人」といった、本作におけるウルトラマンの存在やそれに接触した人類の反応を示唆しているであろうワードの数々。ほんとにもうこの、怪獣の猛威(やそれ以上の脅威)に晒される地球に降臨する未知の巨人、それに接触し向き合う人類、というSF特撮としてのウルトラシリーズならではな導入がかなりマジなリアル志向の作品において、しかも(おそらく)TVシリーズの中で繰り出されるらしいと示してきてるこれらのワードを見るだけで個人的にはかなりぶちアガるんですよね...マジでこの令和の世に「未知の宇宙人(エイリアン)」という枠組みでウルトラマンを描こうとするTVシリーズが生まれんとしてるかもしれないの、事件ですよ  ていうか「何十年も前から宇宙飛行士達の間でコードネーム付きで噂されていた未知存在」というSFテイスゴリゴリな触れ込みがもう唆るのなんの...UMA・UFOのような都市伝説的、オカルティックな雰囲気があって「どういうヤツなんだ...?」「どういう形でどのくらい知られていたんだ...?」というのが自ずと気になって引き込まれていくこの感じがたまらんすわほんま まぁ何はともあれ、この作品世界において人間とウルトラマンがどのように交わりどのようなドラマを展開していくのか、というところは今からめちゃくちゃ楽しみなところですわね

 

という感じで台詞周りにはリアル路線のかほりを非常に色濃く感じることができましたが、一方で「宇宙を貫ク丹碧の螺旋」「舞い上がる闘志」なんかのキャッチコピー辺りにはお馴染みのニュージェネテイストも強く感じられ、その対照的な要素の同居にも強く興味を惹かれたところでありました。上記二つのキャッチコピーとかニュージェネシリーズにおける変身時の口上のそれにかなり近しい雰囲気を感じるし、実際そういう感じになりそうだよなと思いますもんね(前者なんかは文字数や語感的にも変身時の読み上げに落とし込んだ時の脳内再生が余裕すぎて特にそれが顕著)  PV中ではまだ逆光越しのシルエットでしか姿が判別できないウルトラマンのデザインも、頭部左側に眩いクリスタルが備わっているというなかなかに攻めたデザインをしていたり、カラータイマーの縁が少し変わった意匠になってるぽかったりとかなりニュージェネウルトラマンのデザインラインの系譜を感じたし、リアル路線の作品になりそうな中こういうところに細かくニュージェネの風味を残してる辺りの折衷は個人的にかなり気になってくるなぁと。PV全体の雰囲気からしてリアル路線テイストの方が強く押し出される具合になりそうな気はするのだけど、その上でもどういうバランス・塩梅で成り立つのかは現段階だと期待半分不安半分、って感じですね。まぁこれまでなんだかんだニュージェネシリーズとしてもしっかり成功を収めてきたところではあるので、その分の蓄積を活かして上手く回すであろうというのは期待できるしそういう意味では楽しみさが強いが(世界観設定や作品の雰囲気に対してのズレが悪目立ちしさえしなければまぁ)

 

それにPV中の諸要素から感じられるこの2つのテイストの同居という点に着目すると、PV解禁前からデッカーの次回作のシリーズの方向性としてファン間で度々議論になっていた「ガイア25周年記念のニュージェネGなのか、それともニュージェネレーションウルトラマン10周年記念作なのか」というポイントに関しても色々想像の余地が膨らむところであり。リアル路線・ミリタリ要素強調という部分はガイアの作品性の踏襲という風に捉えることができるし、一方で先程述べたキャッチコピー等の感じからしてもニュージェネシリーズの雰囲気がしっかり残されていそうな印象は受けるし、どっちに振る作品になっても現状おかしくはなさそうなんですよね。キャッチコピーの一つの中に含まれている「丹碧」というワードも「赤色と青色」を指す語のようなのでそうなるとなんとなくガイアとアグルを彷彿とさせられるところであるしウルトラマンの青いクリスタルがくっ付いたデザインもどことなくギンガっぽさを感じるのでその系譜なのかなと感じるし(ちょうど今年の2023年がニュージェネレーションウルトラマン10周年にして同時にその祖たるギンガの10周年でもあるし、謎めいたギンガの背景に少し迫るような正統系譜の作品としてのテイストを含むとかはあり得るしね)、綺麗に両方を感じさせられるというかなんというか  文字通り両方が同居した欲張りWアニバーサリー作品になるのか、とも思っちゃうし、気になる  

まぁいずれかのアニバーサリーを含む作品になるにしても、その辺のオマージュ作的なところの意識以上に単体作品としてしっかり仕上がったものにして欲しいなーというのは何にせよ強く思うとこですね。もっと言うと物凄く個人的な願望としては、ニュージェネGのテイストを含む作品ではない(その方面の色気を出した作品ではない)感じであって欲しいなぁとは思う  デッカーはその方面でとても楽しめたけどやっぱ個人的にはどうしてもニュージェネ◯◯路線には強い苦手意識があるので、一際思い入れの強いガイアでできればそれはやらないで欲しいな...とどうしても思っちゃうし(先述したようにガイアの作品性・精神性を要素レベルで摘むだけなら良いなと思うけど)  まぁでも前にTwitterでも喋ったんだけど、欲張って両方取り入れるならそれはそれでいっそアリとは思うんですよね  敢えて2企画のフュージョンにした方が完全に別物になってオマージュ云々とか気にしなくて良くなるしその方が肩の力抜いて観られそうなので

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まぁ長々と色々語りはしましたが新ウルトラシリーズ、既に今から大いに楽しみにしてることは間違いないですね。キャッチーさで魅せる今のウルトラシリーズにおいて原点回帰的なSF特撮路線の作品が今一度成されるかもというのは新たな風が吹き込まれシリーズが更なる挑戦やステップアップに至っていく一歩になっていくかもというところで一ファンとしても楽しみ(原点回帰を新たな風・更なる挑戦というのもまたちょっと奇妙だけど、最近めっきり見なくなった方向性が改めて取り入れられることでもあるという意味では合ってるとも言えるので個人的な願望とかも込みで敢えてこの言い方で)ですし、引いてはウルトラシリーズ円谷プロの更なる躍進というところへの期待も込めて胸を高鳴らせていようと思います。TBSとの久方ぶりの提携のニュースといいより前進しようとしてるのは感じるのでそこは素直に応援したいよなと  まぁまずは4/21を待望するとしましょう 楽しみ

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた