AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

巨獣降り立つ

ウルトラマンブレーザー

第1話「ファースト・ウェイブ」

感想レビュー

 

 

始まるぜェ、新たなる時代がよォ!!!

 

前作ウルトラマンデッカー放送より約半年、ニュージェネレーションシリーズの実質的な一区切りとも言うべき総集編番組のニュージェネレーションスターズを経て新番組「ウルトラマンブレーザー」が遂にスタートしました。待っていたよぉ!!!(霧崎)

いや冗談抜きにほんとにこの初回放送を死ぬほど待ってたんですよ...放送前日の7/7の七夕の夜なんて寝て朝が来るのが今までにないくらい焦ったかったし、そわそわしすぎていつも土曜は朝9:00くらいまで寝ちゃうのに朝5:45くらいに眠気完全に覚めて目覚めちゃいましたからね!自分でも分かりやすすぎて笑うくらい浮かれてるよ!!ブレーザー関連の記事も放送前に2、3作っちゃいましたよ

 

そんな待ちに待ったブレーザー第1話、少し前に我が家に導入されたfire tvを使ってテレビの大画面で視聴した(今まではYoutubeの見逃し配信をスマホで観るのが常だったので何気にニュージェネ以降のウルトラシリーズの初回をテレビでキメるのは初!)のですが、まー初回からとんでもねぇもんぶっ込んだな!!!という感じでオールタイム画面に食い入っちまう凄まじい見応えの第1話でございましたね...田口監督がメインということで初回からガンガン迫力ある特撮をぶっ込んでくるのは予想していたし、案の定ネオン輝く夜の街を破壊の限りを尽くしながら闊歩するバザンガそれに立ち向かう人間達の攻防といった緊迫感溢れる絵面の数々を、緻密なビル街のミニチュアや巨大怪獣と人間を一画面にナチュラルに同居させた高度な合成によって見事に表現し惜しげもなく繰り出してくる近年のウルトラシリーズならではな景気の良い映像周りは本作でも健在でそこにおいてもめちゃくちゃにアガったのですが、何より驚いたのは「怪獣vs人類」「ウルトラマンvs怪獣」という構図を初回約30分ほぼ全編に渡ってガッツリとお送りしてきた超絶パワフルなストーリー構成。バザンガが既に地球に降着して暴れ散らかしてるところから始まって、それに対抗するべく主人公のゲント隊長を筆頭とした第一特殊機動団が現地へ赴いていく物静かで緊張感溢れる場面が本編の導入となり、そこからは上記の通り猛進するバザンガの怒涛の大破壊、様々なゴタゴタにも巻き込まれながらそれでも最善を尽くし立ち向かおうとするゲント隊長達といった展開が目まぐるしい速度とパワーでグイグイ進んでいく...という細かいところの説明とかを最大限ごそっと削いで怪獣映画じみた豪快なカタルシスに振った構成は、ウルトラシリーズの怪獣特撮的な趣が大好きであるが故に本作を楽しみにしてた自分の心をガッッッと見事に掴んでくれましたね ゴジラ映画とかあの辺のまさに怪獣映画じみたインパクトに満ち溢れてたよなと 有事故の緊迫感の途切れない重々しい雰囲気の中、軍事的な専門用語を小気味良く入れ込んだ台詞が飛び交うリアル路線のハードSFテイストがストーリー全体に漂う感じも相まって、ウルトラシリーズ全体で見てもかなり特異な味わいが迸っていた初回であったなぁ...となりましたね 田口監督やキャスト陣も今までと違うテイストをというところを放送前から各所で推していたけど、なるほどたしかにこれは...って感じでしたね

 

しかしそんな特異さ・ハードSFテイストがプッシュされてる故にとっつきにくくついて行けないストーリーになっていたかというとそうではなく、楽しく心躍りながら見られるエンタメ分もしっかりあったのも良きところ。中でも主人公たるゲント隊長のキャラの魅せはストーリー全体のドラマ部分をグッと引き締める、特に良かったところでありました。ちょっと無茶なところはありつつも、その行動力が活路を見出し周囲を牽引するという主人公らしい熱い一面厳格で仲間想い、如何なる時も諦めず的確な判断と指揮で部下達を導く隊長らしい頼もしさの両方がストーリー中に挿入される台詞回しや行動を通して漏れなく細かに描かれていて、あの目まぐるしい展開の中でも「隊長にして主人公」というパーソナリティに沿ったゲント隊長のキャラクター的な魅力がしっかり押し出されていたのがとても良かったよなぁと。苦戦中でいっぱいいっぱいの別部隊の人達に敢えてちょっと砕けた口調で新しい作戦を立案し協力を要請するちょっとした愛嬌を感じさせる柔軟さ無理はしないようにと気遣いを欠かさず「全員無事に帰る」を他の部隊の人達も込みでしっかり貫こうとする責任感、といった厳格なだけ・言葉だけではない、まさにデキる大人・上司といった感じの気さくさや優しさが滲むところも素晴らしく、あの30分弱の中でゲント隊長の器量とカッコ良さにぞっこんですよ私ァ...第一特殊機動団の部下の人達は勿論のこと、他の部隊の人達にも「貴方のためになら喜んでやらせてください!」とまで言われてたりと各所にめちゃくちゃ信頼されてる描写があったけど、それも納得 バザンガの規格外っぷりにしてやられる形にこそなったけど、作戦自体はほぼ隙なく遂行され犠牲者も出さずでしっかり決めてた辺りきちんと優秀だったのもポイント高い(ここからまだまだ株上がるかもしれないのもう無敵では)

 

そしてそんなゲント隊長が変身するウルトラマンブレーザー、このデビュー戦も実に鮮烈で目を惹いたところでありました。仲間達の窮地の中突如出現したブレスとストーンで何かに半ば強制されるように変身、倒壊しそうなビルを受け止めその影から半分顔を覗かせ登場、そしてもう半分の顔の結晶をゆらりと輝かせ徐々に見せつけながらバザンガ相手に臨戦体制へ、というあの一連の流れはおおっとなりましたわね 夜のビル街の闇に結晶の青やラインの輝きが綺麗に映えておった

にしてもこのウルトラマン...野性的すぎる!!!というのは皆さん今回のデビュー戦を見て強く思ったこってしょう  部族モチーフの所作や各種意匠、言語による対話等を介さない意思疎通が困難そうな佇まいや荒々しい動き・掛け声などブレーザーのプリミティブな雰囲気は放送前のPV等でも大きく押し出されていたところではありましたが、実際のところはバザンガの攻撃を高層ビルに荒々しくよじ登って回避しそのまま飛び降りながら膝蹴りぶちかます気の立った犬みたいに吠え立ててバザンガを威嚇し後ずさらせるわ興奮した野猿よろしく飛び跳ねて牽制するわで、思ってた以上にだいぶ獣じみたアクションがいっぱいでどえれぇ驚きましたね...あのウルルルルルオオオオオォォォォォォォ!!!みたいな名状しがたいシャウトを戦闘中掛け声とはまた違った感じでばちばちに叫び散らかしてるところなんかもまさに獰猛な獣といった感じでかなり惹きつけられたわね 岩田さんがあれを毎回バンバン叫びまくってると思うと、なかなかに濃いな...()

基本的なアクションも洗練された格闘というよりはアグレッシブに畳み掛け続けるようなもので荒々しく泥臭いアクション大好きな自分好みだし、腕十字による光線というスタンダードから外した光の二重螺旋の槍の投擲・スパイラルバレードも部族モチーフらしくて尖ったカッコ良さがあったし、総じてなかなかにツボに刺さってますねブレーザー。デザインにも技にも部族モチーフがガッツリ活かされてて良き良き 牽制用の光弾も投石モチーフなんじゃないかとか思えてくる  近年としてはだいぶ異例なフォームチェンジ等もないスタイルでいくそうだけど、はたしてこっからどんな魅せを入れ込んでくるのか、非常に楽しみである

 

という感じで目まぐるしく展開したブレーザー第1話でしたが、随所にちらほらと謎もあり。まずブレーザー変身時の意識はゲント隊長とブレーザーのどちらにあるのか?というやつで、戦闘前の祈祷の仕草とか獣・部族じみた荒々しいアクションとかはブレーザーの素っぽくもあるんだけど、同時に祈祷直後に自分の姿を確かめて困惑したり後方の負傷した部下の姿を見て前方のバザンガをこれ以上通すまいと威嚇し牽制したりと、ゲント隊長の意思を感じさせる動きも見せていたりもしたので、これはどっち主体なんだろうか?というのは気になるところ。行動自体はブレーザーに準ずるけど意思はゲント隊長に準ずる、みたいなちょっと特殊な感じだったりするのか、というかこの辺は明確にされるのだろうか、などなど色々込みでちょっと注目してるところであります(その辺明確にはせず曖昧にしてるパターンも多いしあまり難しく考えなくても良いかもだが)

あと本編で少し言及された「ゲント隊長が救助にあたった3年前の爆発」、ここは気にしてる人多かったけどワンチャン何かしら物語の根幹に関わってる可能性あるよな...と。この爆発の救助でゲント隊長は既に死亡していて、今のゲント隊長はブレーザーが中に入った状態でいるんじゃないか、なんておっそろしい考察もあったが...3年前、ブレーザーが何かの経緯で地球に墜落それに付随した爆発事故が起き、ゲント隊長が救助へ救助の最中のアクシデントでゲント隊長死亡死に体だったブレーザーがゲント隊長の他者を救おうとする姿に惹かれ、自分と彼の命を繋ぐために一体化今ココ、みたいな古き良きウルトラマン邂逅&一体化シチュのそれなんじゃないかというのがとりあえず現状の材料から考えてみた個人的な見解(原住部族の怪獣ハンター的なコンセプトらしいブレーザーが地球に来てゲント隊長に力を貸しながら戦ってくれる理由ってなんだろうというのを考えた時、こういう経緯で「『自分も彼のように誰かのために戦いたい』的な理由を見つけた」というオーソドックスなウルトラマンの行動原理に通ずるものを得たんじゃないかというのが一つあったんですよね)  まぁとりあえずは予想程度に、ということで。でも何かしら関わってくるかもだしここも注目ね ブレーザー地球墜落を一先ず真とするなら、その原因が本作のラスボス枠だったりするかもしれないし...

 

 

以上、ブレーザー第1話でした。怪獣vs人類、ウルトラマンvs怪獣、というオーソドックスなウルトラシリーズの路線に回帰しつつ、それをリアルなハードSFテイストの下徹底的に突き詰め迫力満点の特撮と共に送り出した凄まじい見応えの第1話でしたね。予告やあらすじ等から窺える次回以降の話の映像やストーリーの雰囲気的に、この先はレギュラーキャラが揃ってストーリーも徐々にお馴染みのウルトラシリーズ的テイストを強めていくと思うので、今回のエピソードは第1話と銘打ってこそいるけど実質的には第0話みたいな感じだったんだろうなと。なかなか思い切った構成だったなと改めて思いますね...

さて、個人的には掴みは上々だったウルトラマンブレーザー、次回以降はどんなものを見せていってくれるのでしょうか。新顔怪獣達の大暴れは勿論のこと、今回のエピソードで目を惹いた諸要素や、レギュラーキャラの面々の活躍も楽しみですね 今回ここぞでめちゃくちゃカッコいいカットと共に勇ましく決めていったエミが凄く良かったし、他のキャラにもそういうの期待しちゃうよ 作劇的にキャラの取り回し上手いなというのは今回で感じられたし、期待大だわよ

ともあれウルトラシリーズ新作のウルトラマンブレーザー、ここからまた約半年間大いに楽しませていただきます。本作は特に放送前からばちばちにツボに刺さってるし、盛大に盛り上がっていって欲しいもんです 私も感想記事等で目一杯応援しますよ 今回怪獣周りにはめちゃくちゃ期待してるので、感想記事とは別に各回に登場した怪獣を個別で取り上げる記事なんかも書こうかなーなんて思ってもいます(今回バザンガに個別でフォーカスする記述が少なかったのはそのため)

楽しみだぜブレーザー!!!

 

というわけで今回はこの辺で。最後まで読んでいただきありがとうございます。 読んでて共感できたり楽しめたりしたところがあれば幸いです

気に入っていただけたら次回も読んでいただけるとありがたいです。感想をくださったり記事の拡散等をしていただけたりすると更に喜ぶぞ!!

ではまた