AnDrew’s小生意気レビュー記

作品の感想レビュー記事をメインに投稿しています。作品への造詣を深め楽しみつつ、それを他の方々とも共有できる場になれば。よろしくお願いします。

ブレーザー怪獣語り①

バザンガ

別名:宇宙甲殻怪獣

身長:51m

体重:2万6000t

登場話:ウルトラマンブレーザー第1話「ファースト・ウェイブ」

 

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東京都豊島区池袋のビル街へ大気圏外より飛来した攻殻爬虫類宇宙怪獣攻殻怪獣の名の通り全身が鱗状の硬質の皮膚で覆われており、人類の各種兵器の直撃を受けてなお傷付くことなく進行し続けるほどの頑強さを誇る。激昂すると頭部の2本の触覚が回転し上部を向く。

左右3本ずつの鋭い爪を有する両腕には巨大な甲羅のような部位を備え、これを相手に振るったり先端の剣のように尖った部位を突き出すなどして戦う他、この両腕の甲羅に付いた気門から起爆性の青色発光する棘状体を大砲の如く連続発射し飛び道具ともする。この棘状体は時限信管よろしく起爆距離を調整することもでき、空中へ棘状体をばら撒き一斉に爆発させることによる絨毯爆撃といった変則的な戦術も可能。また腕の甲羅は激昂時に上記の触覚の回転と共に大きく前方へと迫り出す。

 

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・激昂時の触覚が上部を向き、腕の甲羅が前に迫り出した状態。

 

降着後ビル街の建造物を薙ぎ倒しながら進行、地球防衛隊の攻撃をものともせず、ヒルマゲント率いる第一特殊機動団により体内活動を非活性化させる特殊弾頭を2発撃ち込まれるも尚も勢いを弱めず進撃し被害を拡大させた。

その後突如出現した未確認大型宇宙人─ウルトラマンブレーザーと交戦。ブレーザーの野性的な戦闘に苦戦しつつも自身も持ち前の剛腕でブレーザーを窮地に追い込む。しかし“別部隊の女性隊員”が撃ち込んだ3発目の特殊弾頭により遂に活動が非活性化。棘状体の発射ができなくなり、その隙を突かれる形でブレーザーの反撃を受け更に両腕の甲羅を剥ぎ取られ悶絶、最後にブレーザーの必殺技「スパイラルバレード」で右胸を穿たれ爆発、撃破された。

※(2023/07/16追記)

バザンガ掃討作戦後、SKaRD設立に伴うゲント隊長とエミ隊員の会合時の会話より、バザンガへの特殊弾頭の撃ち込みの指示は本来「鼻腔内へ1発」だったのだが何故か「2発同時に胸部装甲の隙間へ」にいつの間にか変わっていたことが判明。ゲント隊長は「お偉い方の伝言ゲームによる結果」と見ている...

 

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・背面。

 

 

今回はウルトラマンブレーザー登場の新顔怪獣達の一番手を飾り、記念すべき初回放送を大興奮で彩った立役者、バザンガくんの紹介です。攻殻爬虫類宇宙怪獣」の名の通り、爬虫類らしい鋭い目つきや牙、爪を備えたオーソドックスな四足歩行の王道怪獣体型をベースに、甲殻類─エビを思わせる体表のゴツゴツとした無骨な赤い鱗や細長い触覚が全体を包み込む意匠となっており、既存の生命体とは一味違った、まさにウルトラ怪獣らしくまとまったデザインが実にカッコいい怪獣ですね。触覚の回転や腕の甲羅の迫り出しなど、立体物映えするギミックが満載なのも面白い。甲羅の迫り出しギミックは劇中だと一瞬の、ちょっと分かりづらい描写になっていたので戦闘等でもっと印象深く使われてるとベターだったかも 2本の触覚の回転というと1年前に公開された「シン・ウルトラマン」にも登場のネロンガを彷彿とさせるが、リスペクト的なギミックなのだろうか

ちなみにバザンガのデザインの基になったのは、バザンガのデザインを担当した楠健吾さんが2015年にTwitterに個人的に投稿していた「エビルザウルス」であるとのこと(下記Twitterリンク参照)。

楠健吾(クスノキケンゴ) on X: "バザンガのデザインは個人的に描いていた「エビルザウルス」が基になっています。 #御存之化物 でツイッターに載せたのは2015年ですが実際描いたのは2007年の4月。いやー16年も経って形になるとはなぁ。何でも思いついたら絵に描いとくもんですネ。 #ウルトラマンブレーザー https://t.co/buEy8f4uTw" / X

こうして見るとたしかに思いっきりバザンガ。触覚の細長さや頭部のシャープさ、前傾気味の体型や尻尾の形状的にエビルザウルスの方がよりエビモチーフに準じているなと。エビルザウルスは投稿は2015年ではあるものの書き起こしたのは更に前の2007年とのことで、ツイートにて楠さんも語られていますが、16年の年月を経て個人で書き起こしたモンスターがウルトラ怪獣として大々的に地上波デビューを果たすとは、なんたるドラマチックさ。

田口監督作品の第1話怪獣といえば、なんと言ってもウルトラマンX第1話のデマーガの大暴れが印象深いところでありますが、本作のバザンガはそのインパクトを更に塗り替えていったと言っても過言ではないでしょう。ビルを蹂躙し薙ぎ倒し、爆炎を巻き起こしながら人類の攻撃を物ともせず進み続ける、そしてウルトラマンブレーザー相手にもパワフルな立ち回りで良い勝負をし、と文句無しに怪獣映画ばりにしっかり怪獣らしい大暴れをしてくれやがったなと感慨深くなりますね。しかも今回はほぼ全編に渡ってこれ、ともう、最高だよなぁ...!!

ちなみに個人的なバザンガの好きポイントは、ズバリ「目」。本記事に画像として掲載したウルトラ怪獣アドバンスの方だと黒の瞳がどんと描き込まれていますが、本編だとうっすら瞳の輪郭が窺える程度で視覚的にはほぼ白目、それにより感情の殆ど窺えないおどろおどろしさが醸されているのがとても良いんですよねぇ 完全な白目ではなくうっすら瞳を感じさせるものがあることで、目をガッとかっぴらいてるような感じ等があるのも実に良い恐ろしさ あと上空のスカイハンター・ユリシーズが操縦する戦闘機相手に棘状体を連射した時の、あの青色発光する連続した弾道がポンプの放水のようにしなり戦闘機を追う様を引きの俯瞰のアングルで広大に映し出したあの芸術的な美しさ、あれも実に良きでしたね。その後上空で一斉に絨毯爆撃かますとこまで込みでビル街の夜戦にとても良く映える素晴らしい技だった 綺麗な花火だったぜ...棘状体の爆破タイミングの調整など、なかなか知能は高いのかもしれない

総じて初回で視聴者をグッと引き込むに相応しい、インパクト抜群の怪獣だったなと思いますね。お前が一番手で誇らしいぞ!!(何目線

 

 

というわけで今回はこの辺で。次回は...

海底の食いしん坊(予定)

次回も読んでくれよな!!

 

 

※あとがき

怪獣の画像には発売されるソフビを使ってく予定だけど。もし出ないやつとかあったらどうしよう...簡単に絵にでもするか?